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ニッポンとアメリカの「隙間」で、もがく。

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2008.11.05
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・・・よかったよ、ペイリンが副大統領にならなくて(笑)。

4年前にブッシュが再選された時の、合衆国の各州を赤と青に塗り分けた地図を今でも鮮明に覚えている。沿岸部をぐるりと青色が、その中がまっ赤に塗りたくられ、まるでドーナッツのような色分け。リベラルな沿岸の都市部に住んでいるとそれほど感じないけれど、これがアメリカの現実なのかと打ちひしがれたものだ。それが、今回は真ん中辺りを青がモザイク状に彩った。しかも、激戦区とたびたび言われる、普通なら共和党の赤になる州が。

アメリカの人種差別は根強い。表面上は皆仲良しと言っていても、いざとなると、いや、やっぱり白人の方がいいもんね、と寝返る状況は、政治に限らず、日常の中でも見え隠れする。だから、マスコミの論調がオバマ優勢と言っても、私はあまり期待していなかった。

だから、今回の圧勝には正直驚いた。
オバマの政治手腕は本当のところ良く分からないけれど、でも、マケインを選んだら今のアメリカの危機的状況は変わらない、だから、オバマを・・・と選んだ人が多かった・・・というのが正直なところなのではないかと思う。でも、それでもこれだけの差がついたってことは、それだけアメリカ人は今の状況に不満を持ち、この大統領選に希望を託したのだと思う。今回は非白人層の有権者登録が伸びたということだけれど、全体の数からしたら大したことはない。それでも、これまで共和党優勢だった州で民主党が逆転勝利を収めたということは、オバマに投票した白人も多数いたということで、これは黒人初の大統領だということ以上に歴史的なのではないだろうか。

私は「女性初」だとか「黒人初」だとかいうタイトルがつくことがあまり好きではない。優れている人は女性でもマイノリティでも優れている。それだけのことだからである。でも、70年前までは黒人と白人はバスの同じ席に着くことも、同じレストランで食事をすることもできなかったこと、そして、まだ40代のダンナでさえ、学校が人種によって分けられていた制度が撤廃されて最初の方の世代であることを考えると、やはり「黒人初」であることはまた歴史的な事実なのであろう。

ダンナの親の世代は、あからさまな人種差別の辛酸を舐めた世代である。それだけに、老いた黒人の有権者がテレビで「まさか生きているうちに黒人初の大統領が誕生するとは思わなかった」と、しみじみとコメントしている姿は見る者の心を打つ。

そして、人種間の壁が取り払われた時代に育って来たはずのダンナでさえ感慨深かったのだろう。今朝、目を覚まして、傍らにいる子供たちを見ながら彼が最初に口にしたのは、
「この子達は、黒人の大統領がいなかった時代を知らずに育っていくんだね」
という言葉だった。

偶然か、アレックスが昨日から本格的に2、3歩と、あんよを始めた。
まるでアメリカの新しい未来への第一歩を象徴するかのように。

アレックスは新しい人生への第一歩、オバマは新しいアメリカへの第一歩、それぞれ道を誤ることなく歩んでいって欲しい。





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最終更新日  2008.11.05 23:38:23
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