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ニッポンとアメリカの「隙間」で、もがく。

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2010.11.11
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11月11日はVeterans Day(退役軍人の日)の祝日。
多くのアメリカ人にとっては会社が休み、学校が休みでラッキー!の一日にすぎなかったりする。
私もそれまで特に気にも留めていなかったのだが、今年はちょっと違った。

主人のイトコのシーラは、とある事情(といっても私も詳しくは知らない)から中学生の甥っ子(妹の子供)を引き取って昨年あたりから一緒に暮らしていた。独身で子供のいない彼女のことを Welcome to the mom's world!などといって、子供のいる他のイトコ達と一緒にからかったりしていたのだが、今もてっきり一緒に暮らしているのかと思ったら違うのだと言う。今まで住んでいたアパートを出ざるを得なくなり、それより前にレイオフされて仕事のなかった彼女は住む場所を失い、この甥っ子は別の親戚の家で暮らすことになり、彼女はシェルターに住んでいるのだという。場所を聞いたら、よく私が前を通る建物で、退役軍人のためのシェルターだ。

彼女は兵役に就いていたことがあり、ドイツの基地にしばらくいたのは知っていたが、湾岸戦争の直前に退役したらしく、結局戦場に赴くことはなかった。それをラッキーだと本人は言っているが、シェルターには手足のない人や精神的な後遺症に苦しむ人もいると言う。

シェルターは食事の時間以外は昼間は外にいったん出ないといけないらしいのだが、夜は夕飯はもちろん、毎晩食後にダンキンドーナツからドーナツの配達があるそうで(毎日となるとあまり有難くなさそうだけど 笑)、その他には大学へ行くための学費補助などのサービスを受けるということも可能だそうで、退役軍人の補償について良いことを全く聞いたことのなかった私には意外だった。それでも、たとえ屋根の下で寝る場所があるとはいえ、退役した後にシェルターで暮らさざるを得ない人達がいるということ自体が非常にやりきれない事実ではあるのだが。

しかし、ヴェテランズ・デー当日はいろんなレストランで無料で食事ができるんだそうで、シーラはシェルター仲間とあちこちハシゴをしてお腹一杯になるまで十分楽しんだらしい(笑)。

当日、Facebookでは「国に貢献してくれてありがとう」といった趣旨のメッセージも散見された。

娘の学校ではどういう風に習って来るのかと思っていたら、軍服姿の男女の塗り絵の下に"The veterans protected our country."と娘の字で書き写した一文があった。

この機会以外にも、軍服姿の人が地下鉄に乗っていると、周りの乗客が「ありがとう」と声をかけている光景も目にすることがある。

戦争とか国に身を捧げるとか、そういったことについてほとんど考える機会を与えられることなく育った敗戦国の戦後世代の私には、正直、このアメリカの日本にはない側面に対してどのように対応して良いのか今の時点では分からない。どんな理由があろうと戦争はやってはいけないことだと思うのは確かだ。でも、理由や動機はどうであれ、自分の人生の一部をある期間、国のために捧げた人達に対しては敬意を払いたいと思う。





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最終更新日  2014.10.15 12:30:36
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