エンタテイメント・エナジトピア

節分といえば、巻き寿司の丸かぶりである。
しかし、今回はなんかばたばたしてて、実はすーっかり忘れてたのだ！

夜9時。バイト帰りに今日が丸かぶり当日であることを思い出した私。
目に映るのはコンビニの空々しい光だけ。
コンビニの太巻きなんか、なんだかなあ、と思いつつも、
食べなかったら食べなかったで、後悔するのはわかっている。
気分だけ味わおうとハラを決めて、ドアをくぐる。
プラスチックケースにくるまれた「丸かぶり」はすぐに見つかった。
でかでかと「今年の恵方は西南西！」なんて書いてある。
それを手に、そそくさとレジへ向かった。

レジには、妙に人なつっこそうなおばちゃんが佇んでいる。
虚しさ半分で商品を渡し、清算される様をぼんやり見ていると、
おばちゃんが丸かぶり以外のものを袋に入れている。
へ？何してんねや？と思っていると、
「お豆、入れとくね。それから磁石もね。」という言葉が返ってきた。
見ると、煎り大豆（70ｇパック）と直径2センチぐらいのちいちゃい磁石が、
巻き寿司と一緒にビニール袋に入っているではないか。

原価にしろ売価にしろ、はっきり言って大したものではない。
どこでもやっていて、珍しいことではないかもしれない。
しかし。
思いもよらないサービスっていうのは、なんかこう、嬉しいものだ。
表で宣伝してなかったり、ブツが大げさでないところがイイのだ。
しかも、毎年毎年、「恵方はわかったけど、我が家ではどっちだ？」という
おマヌケな事態を引き起こしているもんで、磁石はマジでありがたい。
今年もあやうく同じテツを踏むところだったが、おばちゃんのおかげで回避である。

こういうサービスを受けると、ついお返しをしたくなるのが人情である。
まだ買い置きがあるのに、たばこを追加で買ってしまった。
1個だけとはいえ、しっかり販促に読まれきっているじゃん！

ううーむ。
サービスを提供する方の実感はなんともわからないけど、
色々勉強になる節分である。
ちなみにコンビニ太巻きは、想像以上においしかったので、満足！