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テーマ:本日の1冊(3696)
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本屋に行くたびに、気になって仕方がない本ってないだろうか。
本棚から出してぱらりぱらりとめくって、結構面白そうと思うけど、 結局買わないで終わり、また1週間ぐらいすると気になってきて、 同じ事を繰り返したりする。 「脳はなぜ「心」を作ったのか」(前野隆司)という本が、まさにそういう本だった。 3000円未満の本ならあんまり躊躇せずに買ってしまうタイプなのだが、 どういうわけか、1900円のこの本には迷ってしまった。 そもそも、脳とか心の話って、専門用語が多くてわかりにくい。 新説も次々出るし、一歩はまると続々と新しい情報を仕入れなきゃいかんという、 強迫観念にも似た気分になってしまう(私だけか?)。 マンネリな連載コミックを、ラストが気になるというだけで 延々と購入し続けるのと、似てる感じね。 やめりゃーいいじゃんと思うのだが、どうも気になるというのが人情である。 おまけにトンデモっぽいのはご免です、という損得勘定も働いている。 しかし。人間いつ死ぬかわかんないし、思い切って買うことにした。 さて本書であるが、「心の天動説から地動説へ」というコペルニクス的大転換を やってみました、というふれこみである。 言われるまで誰も気がつかないけど、言われたらすごく普通だ、というノリ。 ごく簡単にいうと、自分で意識してやっていると思っていたことが、 実は自分の意識でやっているわけではない、という説なんである。 全部、錯覚。その錯覚すらも、プログラム。 そして人間は蓄積されたパターンで動いているだけ。 じゃあその実体は何なのさ!というところを本書では色々と解説してくれている。 例示が多いし、専門的な表現は最後にまとめて1章作ってくれているので、 比較的読みやすい本である。 ついでに言えば、あくまで仮説であるという観点なのだが、なんとなく体験的に、 納得できる内容なのだ。 自分で自分をコントロールしたいができないぞう!と悩んでいる方には、 こういう考えもあるのかという新機軸の情報という意味で、意義があるかもしれない。 脳はなぜ「心」を作ったのか お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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