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UNA5951

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2005年09月10日
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カテゴリ:ひとりごと
金曜日と土曜日の夜は、この二本のドラマをついつい見てしまう。
いや、かなり意識的にチャンネルを合わせている。
見逃すと、ものすごい喪失感を味わってしまうぐらい、はまって
いる。

「ドラゴン桜」も「女王の教室」も、両方に共通しているのは、
自分第一主義ともいえる、自己認識の世界観を推し進めているこ
とだ。
他人を許すということは、大事なことである。他人を許さずして
自分を認めることもないし、その逆もしかりである。
自分という存在に対して自分が肯定感を持つことなしに、他人の
存在を受け入れることはできないだろう。
しかし、ここでいつの間にやら、不可思議な転移が生まれている
ことがある。
端的に言えば、それは「他人を許すのだから、自分も許されるだ
ろう」という、甘え、馴れ合いだ。
さらに、自分が許されるために、他人も許すという構造が出現す
る。「ドラゴン桜」でも「女王の教室」でも、最も愚かな存在と
して描かれているのが「親」であることは、無関係ではあるまい。
実のところ親は、子供に対して、「私を許して」と哀願している
のだといえる。またこれは、「いい人ね」と言われたいがための、
「優しさ」の大盤振舞いでもあるのだ。
表現の方法はそれぞれだが、子供を罵倒するにせよ、ひたすら庇
うにせよ、教師を責めるにせよ、結局は親が自分の責任を回避し
たいがための手段にしている。誰からも嫌われたくないと思って
いるのは、他でもない、親なのだ。

二つのドラマ、特に「女王の教室」では、親と子が新しい関係を
築こうとするシーンが現れる。それは、親、子という属性を一旦
おいて、それぞれが一個の人間として、存在を問い直すという作
業であろう。自分はまず自分のために存在しているのだという、
当たり前の価値があって、そこからしか、お互いがお互いにとっ
て、かけがえのない存在であることを、知りうることができない
のだと思う。

どちらのドラマももうすぐ最終回を迎える。
いかなる結末を提示してくれるのか、大いに楽しみである。





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最終更新日  2005年09月10日 15時10分10秒
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