カテゴリ:仕事のこと
いまさらだけど、私は『できるナース』のクチではないです。
どれか一言説明をといえば、『のんびりナース』。 内科一般は分かるから処置も一通りできるし、レスピ(人工呼吸器)管理も分かる機械なら大丈夫。 本当に一般的なことは大丈夫だけど、急かされるのは苦手だし、自信も激減… 余談だけど、『おたんこなーす』て漫画、面白いよねぇ… 『動物のお医者さん』の人が絵を描いてて、あのリアル感がさらに面白くさせるんだよねぇ… 私にとっての『できるナース』の定義(?)もいろいろあるけど、簡単にいえば救急とかICUとか循環器とかをばっちりカバーしてるような人。 だけど、最近、そこにおひれ・はひれがくっついて、『できるナース』像がぼやけてきた。 ぼやけてっていうのは、たくさんの理想のナースさんに出会ってきた中で、どう思い返してもやっぱりパーフェクトだったと思える人もいるから。 派遣先老人ホームの常勤さんは、いわゆる私が思っていた『できるナース』。 だけど、彼女の言動に毎日心穏やかでない私は、自分に非があるからだと思っていた。 はっきり言ってしまえば、私は心配性・被害妄想的・うっかり・仕事上隠してるけど人見知り~な部分にかぶって、最近の落ち込み傾向。 そんな私に、この常勤さんの言動・存在は本当に毎日がヒヤヒヤ・ハラハラしてる。 大げさなようだけど、最近じゃあ仕事は慣れたけど、彼女を直視できず必要最低限の会話以外することもない。 そのことが悪循環になってか、言われることすべてが何だか叱られてるように感じてしまう(←被害妄想的)。 そして今日、とある認知症のある利用者さんが最近、彼女を嫌がってることを知った。 認知症といっても日常生活での行動は見守りが必要だけど、自立してるし、自分の血圧が数日前に高かったこととかも覚えていて、まだまだしっかりしてる認知症さん。 常勤さんは、この認知症さんに「ありとあらゆる点で自分に自信がない方、どうにか自信をつけさせてあげたい」と話してた… だけど、認知症さんは、ご本人いわく、常勤さんからなかなかキツイ一言を一度言われ、それが深く突き刺さり、それから彼女を全面的に嫌がるようになってしまったらしい。 聞いてみると、確かに私も似たような一言で日々落ち込んでるよ、と分かち合ってあげたいような一言だった。 私も、うっかりの一言で患者さんを傷つけてしまったことがあるから、常勤さんのことも理解できなくはない。 でも、利用者ではないけど、やっぱり私がグサグサ傷ついているような言い方で、彼女はこの「自分に自信がない」認知症さんの性格を知りつつも、傷つけてしまったんだろうな。 私が今まで思っていた『できるナース』は、多くの経験によってある程度のナースとしての自信も持ち合わせた人だった。 言い方もきついけど、この常勤さんも、ナースとしての自信を十分なほどに持ってると感じる。 だけど、常勤さんは、この認知症さんが自信を持てないことや傷つきやすいことを知っているのに、それを本当に理解しての言動は取れてない。 人は、医療関係じゃなくても医療関係でも、明るい爽やかな人間関係を持てる人を好む。 今のホームで、介護専門な人たちもそうゆう人が多いんだなぁとがっかりしつつも、知った。 私は経験豊富なばっちりナースじゃないけど、心の弱ってる人にこそ寄り添ってあげられるナースでありたいなぁと思う。。。 本当の『できるナース』は挫折もしっかり味わって、弱い人の心こそ共感できないといけない存在だなぁと思う。 たくさんの経験をしっかり積むには、結構器用な人じゃないと難しいと思うけど、そうゆう人はこの常勤さんのようになりがちなんじゃないかなぁ。 それも、精神的な不安定を抱えつつ、このホームを経験してこそ得られた学びだ… 明後日は初のデイケアへの派遣。 いろんな新しい場所は、気も使って本当疲れるけど、自分がのびのびとナースしていける場所を時間をかけて探していかなきゃ。 今日はタイトルがブログ名と一緒です。 自分が一番好きだけど、一番続けるのが難しいと思っているこの仕事。 いつか、これが私のスタイルなんだ、と思える場所を探し続ける気持ちは変わりません。 きっとどんな仕事もそうなんだろうけど、ナース業は宇宙のように奥が深い仕事です。 ****************************** お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 6, 2007 11:44:21 PM
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