カテゴリ:藝術道
今週末、5月27日(日)まで 日本橋三越 新館7階ギャラリーで
服部早苗先生の「キルト日本の意匠展」が開催されています。 東京メトロの構内や車内ポスターでご存知の方も多いでしょう。 さっそく私も先週の日曜日に出かけて、先生の新作と言葉に触れました。 キルトと言えど「和魂洋才」。 服部先生の「早苗キルト」と呼ばれる作品群は 京都西陣の美しい布を組み合わせた独創的な和柄で、 世界に知られ数多くの賞を受賞されています。 陰影深い会場に絢爛豪華に浮かび上がる艶やかな 服部先生の作品群に、これまでも私は魅せられてきました。 しかし、今回、会場の中央付近に展示されていた 藍染の深みと渋みを生かした新作群を前にして、 私の目も心も釘付けになりました。 これまでの「早苗キルト」とは一線を画すのです。 初めて見たのに、どこか懐かしい。 どこかで見たことがありそう。 しかし見れば見るほど斬新。 それは、合わせて展示された 素晴らしい藍染作家の着物と見比べれば 実感していただけることでしょう。 ご自身の作風を特徴づける美しい原色をあえて使わず、 それでいて「見る人が見れば早苗キルトだとわかる」新境地。 展示会場で開かれたトークライブには 早苗キルトに魅せられたファンが 先生を取り囲んでいました。 私は、会場の片隅で、遠くから 静かにメッセージを受け取りました。 自信と誇りに満ちた声が響き渡ります。 誰よりもはやく、そして一貫して 日本の意匠をキルト作品に昇華し、 世界に発信し続けた歴史。 NHK大河ドラマが武田信玄を選ぶ6年も前から 「風林火山」をテーマに作りつづけていた事実。 服部先生の自信に満ちた声からは、 故きをたずねつつも、時代の波をいち早くとらえ 世界に、次代に、日本の美を伝えていく 先駆者としての心意気が伝わってきたのです。 ありがたいことに 会場の出口には素晴らしいキルトの小品と合わせて、 私たちが心をこめて作らせていただいた 風林火山のTシャツが飾られていました。 実は、会場には、昨年の個展で買い求めた 服部先生のTシャツを着て参上したのですが 嬉しくて、誇らしくて、 また一枚購入してしまいました。 そして昨日、社団法人内外情勢調査会の講師を務めた時も 風林火山Tシャツを着て壇上に立ったのです。 まだ「早苗キルト」が放つ、唯一無二の輝きに 目を細めたことが無い方は、ぜひ三越に足をお運びください。 きっと圧倒されるでしょう。 24日(木)27日(日) 午前11時~/午後2時~には 服部早苗先生のトークライブとサイン会も開催されます ▼服部早苗「キルト日本の意匠展」@日本橋三越 http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/sanae_hattori/ 久米 信行 久米繊維/Art T-galaxy.com お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.24 12:14:27
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