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この4月から長男も無事に保育園に通い出した。入園書類に書き込む時、こんな項目に手が止まった。
園児の言語の発達について:異常なし・遅れている(原因: ) おばさんは勢い良く「異常なし」に丸を付ける。提出書類なんて所詮こんなものなんだろう。この一瞬のつっかえは、そうね、テストでヤマかけて勉強し、テスト当日ずばり的中した時の充実感と「うまくしてやったり」という罪悪感が妙に交差する感じ。 「異常ない」までに至るのにどれくらいの時間と労力と焦燥と涙が費やされてきた事か。通い続けた相談室の先生が「よく頑張りましたね、これなら大丈夫。自分の意志が伝えられるようになれれば十分です。時間とともにどんどん語数も増えていますよ。笑顔がかわいいし、きっとみんなにかわいがられますよ。」そう言って頂いた事が、家族に「まだ通ってるの?もうしゃべるようになったんだから、わざわざ障害児の中に入ってなくてもいいでしょ。世間体もあるし…あんたの取り越し苦労じゃなかったの?ほかっておいてもきっとしゃべれるようになってたんだよ。」と言われるより、遥かに嬉しかったのは何故なんだろう。 ほぼ一年前の春、おばさんはこんな不安で一杯だった。あの時の長男の姿は今もおばさんの心に焼き付いている。 過去の日記 今まさに目の前で桜の花びらを追っかけてケタケタ笑っている長男は母親の努力の賜物、と言ってしまっては少々自画自賛か? 「おかぁしゃん、つかもうとしても…うひゃひゃひゃ…、ち~っともつかめないよぉ…なんでぇ?…なんでだろぉ~なんでだろぉ~…あははは、あ~ぁ、ころんじゃったよぉ。」 散る桜と戯れる長男にお祝いの言葉。 よく頑張ったね。今日までの君におめでとう。これでほんの少し母親から離れた生活が始まるね。だけど心が離れてしまったわけじゃない。どうかこれからも健やかでありますように。 「おかぁ~しゃん。ほら、つかめたよぉ~。」そう言って見せる指先につままれた薄いピンクの花びら一枚。すごいね、じょうず、きれいだね。君と費やした毎日はこの桜の大木から舞い落ちたこの花びらと同じくらいわずかなものだったろうけれど、この母親にとってはこの上ない思い出の時間だったよ。ありがとう。 誰が言ったかな…「育児」は自分自身も育つ「育自」なのだって。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
April 21, 2003 03:04:02 PM
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