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秋…と言えば「紅葉(こうよう)」で、人は「秋」に「紅葉」を見る「効用」に、取り憑かれたように「高揚」して、その景勝地へ足を運ぶ。山育ち、田舎育ちのおばさんは、「秋」ともなれば、「飽き」のきている配偶者を連れて、わざわざ渋滞の中に車で出掛け、「空き」の見えない駐車場を捜し求め、「明き」らかに時間の無駄としか思えない一日を過ごすのは我慢出来ない。
そう…おばさんの近所には日本でも有名な(ホントだよ)、紅葉の景勝地がある。紅葉でも有名だけど、この時期、車の渋滞でも有名なんだろう。帰宅する時、ほんの1キロ先の自宅に辿り着くのに、観光客のバスや車に挟まれて、にっちもさっちも車が動かない。だから、この渋滞の季節には、この辺りの住民は家の外に車で外出出来ない。しないほうがいいのだ。 もちろん、この方面へ出掛けるのも避けたほうがいい。渋滞の列はかなり手前まで来ており、迂回する車や、近道したい車などの影響で、これまた方々の道路が渋滞する。 ラジオの交通情報でこの地域の渋滞状況を耳にする時、おばさんは「あぁ、秋も深まって来たんだなぁ…」と思うのである。 季節感を交通情報で感じるなんて、なんて味気ないと思われるだろうが、実際の所、みなさんは「秋」はどんな時に感じますか? 朝起きて、雨戸を開けた時、その寒気に奥歯を食い縛り、鼻から湧いてくる白い息に驚く。その割りに昼間はほんわり暖かくて、朝着込んだ上着を脱いだりする。 道を歩けば、落ち葉は溢れ、子供がもみじの葉っぱをもみじみたいな小さな手で拾い集め、誰の葉っぱが一番きれいで赤いか?について比べあっている。 山は確実に色付いて、あぁ…あんな処に銀杏の木があったんだなぁ…と、この季節になってやっと気が付く。他の季節には考えもしなかったそんな発見を、毎年している。同じ山の同じ場所で。 その横で、誠に不釣合いな「四季桜」が咲き乱れ、最近の観光客を魅了しているらしい。 そして、太陽が逃げるように消えてしまう夕闇。惜日感も全くないこの夕闇は、ふとよそ見をして振り返った瞬間に既に夜の暗闇に変わっているのだ。 おばさんは温暖化の危機感を感じながらも、やはり、わざわざ景勝地に出掛けなくても十分「秋」を楽しめる場所で暮らしているこんな毎日が好きなのである。 都会の皆さん、ごめんなさい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 19, 2003 10:10:53 PM
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