テーマ:社交ダンス(8688)
カテゴリ:アートのはなし
<ブダペスト国立西洋美術館(2/2)>
サロモン・ファン・ロイスダール(1631) 砂浜の道を行く馬車(雨上がりに) レンブラントやフェルメールの活躍したオランダ絵画黄金期の風景画家として知られるヤーコプ・ファン・ロイスダールの伯父にあたる人です。 一族みんな画家というのはこの時代よくある話なんで、兄も子も画家というのも不思議ではありません。 みんな風景画家で、カンバスの半分以上が空、それもうっとりするほど綺麗な空なので目を引きます。 ウィリアム・ラーキン(1612-1616頃) ある貴婦人の肖像 1600年代初頭に活躍したイギリスの宮廷画家で、ジェームズ1世に仕えていました。 ジェームズ1世の治世期間(在位:1603年 - 1625年)はジャコビアン時代と呼ばれていて、その時期にブームだった高貴な人がつける襟飾りをしています。編むのも大変でしょうけど、それを描くのも相当な根気がいりそうです。 シェークスピアやフランシス・ベーコンが活躍した時代ですね。日本では関ヶ原の戦いの頃です。 エル・グレコ(1579-1580頃) キリストの脱衣(エル・エクスポリオ) エル・グレコの作品はたくさんありました。コレクターだったエステルハージ家の方々が信心深かったのかも。 エル・グレコの『悔悛するマグダラのマリア』はチケットの絵柄にもなっていました。 ヤン・ブリューゲル (父)(1612-1613頃) 人間の堕落を伴うエデンの園 ブリューゲル一族も画家ばっかりで、さらに名前がみんなピーターかヤンなので(父)とか(子)とかで区別しています。 この絵の作者は『花のブリューゲル』とか『ビロードのブリューゲル』とか呼ばれる画家で、ルーベンスと共作したりもしています。 ヤン・ブリューゲル (子)はこの人の長男で、昨日ご紹介したヴァン・ダイクとイタリア旅行中にヤン・ブリューゲル (父)がコレラでなくなったという知らせを受けたそうです。 ブリューゲル一族の絵はたくさんの寓意が込められているので、じっくり見るのも興味深いですよ。 ピーター・ブリューゲル (父)(1566) 洗礼者聖ヨハネの説教 聴衆の表情が様々で面白いですね。 ヤン・ブリューゲル (父)のお父さんで、有名な『バベルの塔』を描いた画家です。 長男がピーター・ブリューゲル (子)、次男がヤン・ブリューゲル (父)と呼ばれています。 ヒエロニムス・ボスの模写(1550-1560頃) 快楽の園 オリジナルは三連祭壇画で、1500年代初頭にボスによって制作されスペインのプラド美術館にあります。 中央部分だけを相当精巧に模写されたもので、実物かと思いましたね。 ボス独特の不思議な世界観に存在する生き物がリアルです。 ラファエロ・サンティ(1508) 聖母子と若い洗礼者ヨハネ(エステルハージの聖母) ウィーンにある有名な『ベルヴェデーレの聖母』の2年後に描かれた背景と構図がほんの少し違う『エステルハージの聖母』です。 レンブラント作品など、特別な保護ガラスに守られていた絵がいくつかありましたが、ラファエロの作品もそうでした。 額縁もすごい豪華ですね。この絵は未完成なんだそうですが、後どこをどうするつもりだったんでしょう。 ラファエロ・サンティ(1504-1505頃) 若い枢機Ippolito d’esteの肖像 モデルについては諸説があるそうで、タイトル通りなのかヴェネツィア出身の詩人なのか確証はないそうです。 1983年にラファエロのこの2作品を含む7点が盗まれる事件があって、特別なガラスケースに入れられているのかもしれません。 窃盗団は翌年、全員逮捕されたそうです。 ピーテル・ヨーゼフ・フェルハーゲン(1770) 聖ステファン、ハンガリー王がレゲートを受領 オーストリアのマリア・テレジア皇后の最初の宮廷画家に任命された、宗教画や神話絵を得意とするベルギーの画家です。 聖ステファンとはハンガリー初代の王様イシュトヴァーンのこと。 1932年のオーストリア・ハンガリー協定に従って、ウィーンの旧帝国コレクションから1934年に移行されたそうです。 この絵はハンガリーにあるべき作品ですね。 ブダペスト国立西洋美術館は、地下1階が古代エジプト美術とアンティーク、0階が昨日ご紹介したホール、1階が13世紀から18世紀の西洋絵画、2階が彫刻、3階にハンガリーの絵画等を展示しています。 ご興味ある方は、公式サイトをご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024/08/13 07:59:22 PM
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