テーマ:音楽のクラブ活動(534)
カテゴリ:ベートーベン七重奏
今日は朝10時から、2回目の七澤先生練です。場所は、府中のリハーサル室で、広くていい感じです。
本番まであと1週間ということもあって、テンポ作り等がかなり固まってきましたので、先生は私達の演奏の流れを崩さないでいろいろ指導してくださいました。 今回大きく学んだことは、"ベートーヴェンらしい演奏"です。 世の中に出回っている録音ばかりではなく、当時のベートーヴェン(ウィーンに来たばかりの頃)がどうだったのかもよく考えて演奏しましょうとのアドバイスをいただきました。 ベートーヴェンと直接対話するつもりでやりましょうということですね。 楽譜に何が書かれているかをよく見て、譜面の通りに忠実に演奏することで、ベートーヴェンの"非人間的な部分"をいかに表現するというのが今回の方針です。 特に、フォルテとピアノの急な変化、Dur(明るい感じ)とMoll(悲しい感じ)の急な変化を忠実に表現する等です。 これに関連して、フォルテマークの解釈について面白い話をしてくださいました。 例えば、複数の四分音符にすべてフォルテが書いてある場合 = 四分音符にアクセントや、 sf の連続 = cresc.ではないか等です。大変勉強になりました。 また、音の芯(コア)をちゃんとつかむことについて見ていただきました。 先生の近くに7種類の様々な録音機器が置いてあって、まるで電気屋さんのPCMレコーダコーナーです(笑)。 そこで先生が録音したあとにどのように聴くかについていくつかのアドバイスをくださいました。 1. "音程":自分の音だけではなく、周りの音もよくチェックすること。音程の悪いところに「×」を譜面に書いておくと、本番のときに役立つとのことです。音程以外にも音色もよくチェックするようにアドバイスをいただきました。 2. 他のパートとのバランスを確認しましょう。 3. テンポチェック: 自分たちの演奏のメトロノーム数値を基準として記録しておきます。 何回か練習をしているうちに、結局本番は大体そのテンポに戻ってくるとのことです。 今日、指摘された大事なポイントを以下にまとめます。 ■序奏の最初の音の出だしについて、今までのようにぼやっとではなくて、もっとスピードのある音にしましょう(初速に注意!)。これはアインザッツに強く関係します。そのアインザッツを変更することによって、音色がかなり変わりました。その後、f と p と ff の切り替えについて、もっと正確に表現するようにいろいろ修正してくださいました。 ■二楽章は、最初のフレーズの音程に厳しくチェックしていただきました。 ■三楽章のトリオのテンポは、前に行かないようにもっと落ち着いてやってください。 ■五楽章の冒頭のテーマについては、四分音符の処理、四分休符の取り方をもっとドイツ語的に、最初に"t"や"d"で言葉が終わるように固めに処理して、あまり流れてしまわないように注意しましょうとのことです。 ■六楽章について、出だしのEsは一楽章と違います。今まで少なくとも私は意識していませんでした。導入部のAlla Marciaのやり方について、ナポレオンの葬送行進曲のようなイメージで、おもちゃの行進曲ではなく、もっと深刻な感じが欲しいとのことです。fp の処理の仕方も、今まで私達が演奏するsfzとあまり区別できませんでしたが、もっとfに時間をかけてやってpまできれいに音量を落としてみると、かなり雰囲気が変わってベートーヴェンっぽくなってきました。 最後の30分は、弦楽器の特訓です。楽器の持ち方、弓の乗せ方、フィンガリング等の修正で、弦楽器セッションの音が大分よくなりました。 本当に実りのある素晴らしいレッスンで、七澤先生に深く感謝いたします。 1時間の昼休憩のあと、4楽章の復習を行いました。 Var. II から Var. III に移る瞬間および Var. IV から Var.V に移る瞬間はかなり難しかったです。 みんなが納得するまで修正しました。この後はホール練です。 体力を残しておこないと! (Cl:P.R.記) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 16, 2009 03:25:09 AM
コメント(0) | コメントを書く
[ベートーベン七重奏] カテゴリの最新記事
|
|