ボロディンのプログラムノート
プログラムに載せる、ボロディンのプログラムノートです。●アレクサンドル・ボロディン/弦楽四重奏曲第2番ニ長調 アレクサンドル・ボロディン(1833~1887)はロシア国民学派の一人で、代表作にオペラ「イーゴリー公」(中でも「だったん人の踊り」は有名)、交響詩「中央アジアの草原にて」があります。本職は科学者・医師であり、「日曜作曲家」を自称していたそうで、「日曜演奏家」である私たちとしては、とても親近感を持ちました。 今回演奏する弦楽四重奏第2番ニ長調は、ボロディンの特色である叙情美あふれる「夜想曲」(第3楽章)が有名です。その後に続く終楽章はとらえどころがなく、私たちも練習を始める前はあまり好きになれませんでした。しかしCDを聴き、曲を作り込んでいくうちに、終楽章を演奏するおもしろさや聴かせどころたくさん発見できました。今日はその発見を皆さまにお伝えできたらと思っています。 また、チェロ冥利に尽きる(チェロ泣かせ?)曲としても有名で、ハイドンやモーツアルトの練習をみていただいた七澤先生は「ボロディンをやりたくても、チェリストが見つからない」とおっしゃっていました。そんなチェロが大切な曲を、私たちはチェリスト不在で選び、チェリストもあまりこの曲のことを知らずに引き受け、あとでびっくり!!というのが、今回の真相です。 先日の林先生の練習では、とても「熱い」指導を受け(ボロディンがロシアの作曲家であることを再認識させられました)、美しさと力強さを兼ね備えた演奏へと進化しつつあります。果たして今日はどんな演奏になるのでしょうか? 私たち4人が織りなすボロディンの世界、ごゆっくりお楽しみ下さい。