アントレプレナー　起業日記

ちょっと前に実家に帰った。

そのとき両親にプレゼントを買って帰った。

そのプレゼントは山梨で買ったもので、大きな箱だったので持って帰るのが

大変だったが、両親の喜ぶ顔が目に浮かび、渡すのがとても楽しみだった。

25000円くらいしたので私としてはふんぱつした方だった。

家に帰って、早速母に見せたところ、母は「これいいね～♪」と言って

喜んでくれた。しかし、父は「そんなもの買ってくるな！」と照れ隠し

ではなく本気で言った。

私はちょっと悲しかった。。。。。

姉が父の日にプレゼントを買って帰ったときも同じようなことがあった。

私の父はとても真面目な人だ。毎日毎日よく働く。お酒・タバコ・ギャンブルを一切しない。

休みの日は庭の剪定か家庭菜園で野菜を作っている。唯一の趣味は相撲で

テレビはNHKかニュースをいつもみている。

いつも家族のために働いて、自分のために一切お金を使わない父をみて

子供心に、「どうして親って子供のためにここまでできるんだろう？」

と思っていた。私には兄弟が３人いる。両親は共働きをして私たち３人を

大学まで卒業させてくれた。

私たちはおこづかい制ではなく、必要なときに必要なお金をもらっていたので

おこづかいを貯めて父の日・母の日にプレゼントするということができなかった。

だから、小学生低学年の頃から掃除・洗濯・炊事をしていた。

母に喜んでもらいたかったのだ。

そんな私も成人して今は親元を離れて生活している。

一番下の弟も独立し、やっと親も肩の荷も降りたのではないだろうか！

両親にはこれから自分の人生を楽しんでもらいたいと思っている。

だから旅行をプレゼントしたりしたいと考えたしていたのだが、

それは誤りだったことに気づいた。父はお金を使うことにストレスを感じる

ようだ。そのお金の出所が、成人して独立した子供であっても同じだということがわかった。

それなら父がストレスを感じないプレゼントをするべきではないかと思った。

私がプレゼントしたかったものは、私を満足させるだけのひとりよがりでしかなかったのだ。

そんな父の性格をよく理解している母は、父に喜んでおいしいものを食べてもらうために

買ってきたものの値段を低く話したり、外食のときには「残業手当が入ったから、その分で食べに行こう」

などと、父のストレスにならないように気配りしているということだった。

私は姉とこんな話をした。

「お父さんは、家で作った野菜を使っておいしい料理をつくってあげるのが一番喜ぶんじゃない？」

私と姉の意見は一致した。

私たち兄弟も父の血を受け継いでいるから、父の気持ちはよくわかるのだ。

私も安いものを買うとすごく得をした気持ちになる。

20歳の頃、野菜はスーパーではなくてわざわざ安い商店街まで買いに行っていた。

しかも特売のもの（ほうれんそう一束10円・レタス10円・大根10円・トマト6個20円など）だけを買うと、

レジで「合計100円です。奥さん、買い物上手だねぇ～」なんて言われたりした。

内心”私、まだ学生なんですけどーー！！”と思いつつも安く買い物できたこと

がすごくうれしかったりしたものだ。

父の性格をよくわかっている自分が、父を喜ばせようとしたことが逆にストレスを

与えてしまった。。。。。

父はどんなことをされたら喜ぶか、それを考えていなかったのだ。

お父さん、ごめんね。