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テーマ:特撮について喋ろう♪(4729)
カテゴリ:サブカルについてうんちく
(前回からのつづき)
■ フォエバー・「バカレッド」 スーパー戦隊シリーズファンの間では「バカレッド」という言葉が使われることがある。定義はよく知らないが、デカレンジャーのレッドのように、ぎゃーぎゃー騒いで、ムチャな行動をし、周囲をハラハラドキドキさせて、ある意味ひんしゅくを買っているようなタイプのレッドを「バカレッド」と呼んでいるのかもしれない。「バカレッド」の代表としてこのデカレッド、そしてマジレンジャーのマジレッドもバカレッドのタイプに当てはまると思う。両作品とも東映のプロデューサーが塚田プロデューサー(通称・塚P)だったことから、塚P=バカレッドという図式が成り立っているようだ。 しかしこの「バカレッド」、俺的には大好きなレッドのタイプなのだ。やはりレッドは熱血行動派タイプでムチャをする奴じゃないとおもしろくない。その魅力は最終回を2回後に控えた第48話の中で、地球署を離れ、栄転することが決まったバン(レッド・載寧龍二)と、後に残されることとなるテツ(吉田友一)とのこの会話のなかに凝縮されていると思う。 バン 「俺がいっちゃたら、地球署はどうなるんだろうっ~て考えると、どうもな・・・」 テツ 「え~、大丈夫ですよ、みなさんプロフェッショナルじゃないですか?」 バン 「だからだよ。あいつらには俺みたいな火の玉が側にいないとだめなんだ。」 テツ 「火の玉?」 バン 「うん、枠とか仕組みとか、そういう固っ苦しいもんを、バーンとぶっ飛ばすというか、ハートにど~んと火をつけるような奴がいないと、みんないまいちはじけらんないんだよ。」 ・・・「バカレッド」の魅力を語りきっていると思う。常識や既成観念を破壊するところにこそ活路があり、観衆の期待がかかっているのだ。それこそがスーパー戦隊シリーズ最大の魅力であり、戦隊を観たい!と思わせられる一番の理由だと思う。 逆にいうとこんなシンプルな魅力を忘れてしまっていることが、最近の特撮ヒーロードラマのつまらなさを招いている元凶なのかもしれない。クールだとか、能力が高いとか、イケメンだとか、そんなことよりも、ヒーローがヒーローとして成り立つ最大にして必須の条件は、炎のように熱い「ハート」を持っているかどうかなのだ。ある時は空回りし、ある時は周囲にやれやれと思われたりするのかもしれない。でも、そんな「ハート」こそが困難を打破する原動力となり、可能性を開花させてくれるものなのだ。これは特撮ヒーローに限った話ではなく、人間が活動するところのすべてにおいて言えることであり、デカレッドはそんなシンプルなことを教えてくれたように思う。 ■ ミッドナイト・デカミュージック 最期はデカレンジャーの音楽について。劇中音楽はタイムレンジャーでおなじみの亀山耕一郎が担当している。ジャズベースやサックスがよく使われていて、『七人の刑事』を彷彿させるような口笛もあったりと、デカモノを意識した渋いサウンドがドラマをいい感じに演出していた。ピアノによるドラマティックな劇判もあったりと、聴き所はいろいろあったと思う。亀山耕一郎ではないが、現在放送されている『仮面ライダー電王』ではスウィングを主体としたビックバンド的な劇判が新鮮な印象を与えていて、ジャズやスウィングは特撮モノにマッチするって思わされた。 主題歌『特捜戦隊デカレンジャー』は言わずと知れたサイキックラバーの名曲で、スピード感あふれるビートロックサウンドがヒット曲となった。エンディングの『ミッドナイト デカレンジャー』 はジャズテイストにあふれ、初代戦隊歌手でもある、ささきいさおを起用したのはナイスだと思う。そしてなんといってもウメコ(菊地美香)とジャスミン(木下あゆ美)がロックバンドで歌う『girls in trouble! DEKARANGER』は、戦隊アイドルの新境地を開き、この歌のファンは多いことだろう。翌年のマジレンジャーではエンディングで5人がダンスをすることになるが、ゴレンジャーのバンバラバンからよくぞここまで進化したといった感じだ。 ・・・というわけでデカレンジャーについては今回で終わりとするが、今度の日曜日にはいよいよ戦隊シリーズ最新作『獣拳戦隊ゲキレンジャー』がスタートする。東映のチーフプロデューサーはデカレンジャー、マジレンジャーと同じ塚Pだ。塚Pがどんな仕掛けをしてくるのか、いまから楽しみだが、スタッフを見ていたところ、なんとエンディングの歌手はついに水木一郎登場ではないか(笑)。 そしてきっと我らがヒーロー「バカレッド」が毎週日曜の朝をヒートアップさせてくれるにちがいない。電王と共に、今年のヒーロータイムはブレイクしそうな予感! ●リンク:塚Pブログ・超忍者隊イナズマ!ニュース お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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