善い友、善い仲間、善い人々と生きる
「尊師よ!善き友のあること、善き仲間のいること、善き人々に囲まれていることは、清浄行の半ばに近いことではありませんか?」と、ブッダの付き人であるアーナンダが言いました。これに対してブッダが答えます。「アーナンダよ。そうではない。そうではないよ。善き友をもつこと、善き仲間のいること、善き人々に取り巻かれていることは、清浄行のすべてである」『サンユッタ・ニカーヤ』(南伝大蔵経 相応部経典~雑阿含経)中村 元 訳人生で最も幸せなことは、このように善い友、善い仲間、善い人々と生きることでしょう。でもそれは簡単なことではありません。このような人生にするためには、努力が必要なのです。まず自らが愛と慈悲の心と言葉と態度で人に接し、人を蔑んだ乱暴な言葉を吐かず、嘘をつかず、二枚舌を使わず、裏切られることがあっても裏切ることはない、誠実な人間関係を築くという、日々の努力を続けることです。類は友を呼ぶと諺にありますが、悪い心と言葉と態度を持ったとき、またそれを重ねた生き方を続けていけば、必然的に悪しき友、悪しき仲間、悪しき人々に取り囲まれた不幸な人生をおくることになります。同じ呼ぶなら善き友、善き仲間、善き人々と共に、安らかで幸せな人生を目指しましょうね。お釈迦様が、清浄行のすべてであると言われたのは、そういうことだと私は思っています。 合掌 観学院称徳