一曲だけ。
瞳の きれいな人私は、大学はピアノの方に進んだ。学生の頃は、試験の課題曲や、授業で弾かないといけない曲、友達の声楽や器楽の伴奏など、とにかく何曲もの曲を平行して弾いていて、正直、「今私は何の曲を弾いてるの?」と思うことが多々あった。もちろん、自分の試験曲に力を注いでいたけれど、他のどの曲も手は抜けないし、なんとか弾きこなさないといけなかった。それが、学生の仕事。一生懸命にやらないといけないこと。今は、学生の頃のように弾かないといけない曲なんてあるはずはなく、ただ、自分の弾きたい曲を、自分の弾きたい時に、弾く。少しずつ練習を積んで、レッスンに行く。それが、今の私のピアノとの関わり合い方。たった一曲。いろいろと悩んで自分で選曲した曲。ゆっくり時間をかけて、じっくり仕上げていく。すべてが自分のペース。その内に、だんだんとその曲が愛おしくなってきて、お母さんが赤ちゃんをだっこするように、大切に大切に自分のものにしていこうという気持ちが芽生えてくる。そうやって作る、たった一曲の私の曲。そうやって作った曲は、やっぱり、想い出として心に刻まれる。いつもありがとうございます^ ^♪