終わり
照らされるんじゃない、照らすんだ。9月のピアノの発表会が終わったら、ピアノから少し退こうと思っている。理由は、「型にはまらない自分のピアノを模索するため」。・・・と言うのは口実で、本当は先生から離れたいからである。先生には高校生のうつだった頃から習い始め、それはそれはお世話になった。大学を卒業だってできたし、今もこうして趣味程度には十分すぎるぐらいの腕を持つようにもなった。うつで何もなかった頃はピアノが私の分身で、心の支えだった。多発性硬化症(MS)を発病した時はさすがにピアノから遠のいたが、また発表会に復帰することができ、今年は復帰3年目を迎える。先生には感謝してもしきれない。先生無くしては今の自分は成り立たないのは十分承知している。だが、どうしても先生の人間性には付いていこうとは思えなかった。ピアノの技術としては師匠であるが、人としての師匠ではなかった。それでも今まで付いてきた私。でも、今の私の結論。もう、先生に付いて教わる時期は終わりだ。