何に遣う?
何に遣う?私は、美容というものにかかる費用が極端に少ない。髪の毛と体はもう洗わなくなって数年、顔も化粧をした時だけ固形石鹸で落とすのみ。日々のお湯洗いだけで何ら問題はない。化粧と言ってもびっくりするほど簡素で、薄くワセリンを塗った上にオーガニックのBBクリーム(これだけ塗ればいろいろ塗りたくらなくてもいいファンデーション)とチーク(頬紅)だけである。リップクリームもワセリンで代用している。髪の毛にも何も付けない。もともと私は黒髪の直毛で、いつも一つに束ねるだけ。お風呂上がりにドライヤーで乾かしておけば十分である。美容院も年に一度カットをしてもらうために嫌々行く。他人に触られることが苦手なので、本当は自分で切りたいと思っているが、それはまだ実行できていない。エステやらそういう類のものにもこの私が行くはずはなく、ネイルなどもしたことはなし、私の年間で美容にかかる費用を計算してみると、世の女性たちはきっとあり得ないと言うと思う。(余裕で1ヶ月分にも満たないだろう。)好転反応がきっかけだが、皮膚科へも行かなくなって、保湿剤を塗ることもしなくなった。体に外部から付けるものに対してなんだか違和感を覚えるようになってしまった。よく考えてみると、ステロイド代とは実はバカにならないのであった。だから、つまりは、現在の私の美容グッズとは、ワセリンとBBクリームとチークだけなのである。(でも、だからこそ、これらだけはちゃんと良い物を使っています。)私は、その分を、美術館やら映画館やらカフェで過ごす時間やら、形には残らないが心に残るものに遣っている。その方がとても実りある遣い方だと思う。私が目指している生き方とは、こういう方向なのです。