第二の変化の時
26歳の時に発病した。その時は歩けなくなって、身体が大きく変わった。要するに身体の機能が一瞬にして奪われた。そして11月で41歳を迎えようとしている今、明らかにそれ以来の第二の変化の時を漂っている。30代の終わりから徐々に心身の揺らぐ葛藤を感じ始め、まさに今がそう。一般的に女性は50歳頃に閉経、その前後5年つまり45歳〜55歳頃までを更年期と呼ぶらしいが、私はプレ更年期に差し掛かっていた。26歳の頃とはまったく種類の異なる変化である。今、刻一刻と身体の機能が失われていく一途が、その道がスッと目の前に現れたとでも言おうか。今までそんな道があるなんて思いもしなかった、得体の知れない一本道が。歳を重ねるとは実に恐ろしい。そう頭では理解していても、体がなかなか順応できないでいる自分とせめぎ合う中で、日々もがいている。昨今、男性にも更年期というものがあるらしいことがわかってきたらしいが、どう考えても更年期とは女性を指す言葉だろう。今までとは相反する身体へと変化するのだから、負担がかからないはずがない。更にコーヒーを辞めたり少食になったりしたことでまた別の変化が加わり、サッと心が体に追い付けばいいのだが、私の場合、心が納得するまでもう少し時間が必要だ。これからも半身浴に精を出し、自分治療をコツコツ続けていれば問題ないとわかってはいつつも、今年もまた一つ父の年齢に近付いたななどとさまざまな想いが錯綜し、漫然と過ぎゆく中では明けても暮れても難しい。