これが乖離というやつか
プレ更年期真っ只中。一般的に45歳〜55歳頃を更年期と言うそうだが、少しずつ少しずつさまざまな体の衰えや異変を感じ始めるようになっている。最近では立ちくらみが何度か起こり、頭がクラクラする。当たり前だが何もかもが初めての経験であり、戸惑いを覚えつつも、受け入れてなんとか対処していかなければならない年齢となった。それに引き換え、精神は成熟する一方だなということも感じ始めている。私の場合は読書や映画や美術館だが、学べば学ぶほど知識は増え、ただ毎日息をして歳を重ねるだけでもそれが知恵や経験となり、こんなのんべんだらりんの生活だろうが頭の中は肥えてゆく。これが乖離というやつか。衰える体と成熟する精神。こんなことを感じるようになったこと自体が既に中年期へと突き進んでいる証なのだろうと思うが、私、やっぱりここ数年でガラリと変化したんだと思う。明らかに心も歳を重ねている。そもそも人間はその場にじっと立ち続けることはできない生き物だが、いつの間にか日々のすべてが血となり肉となっていた。皮肉にもそれが今の私の明日を生きる活力へと繋がっているんだと思う。八方塞がりの檻のような家に住み、母との生活はほとほと神経擦り減らす日々だが、どんなことであれ捉え方とそれをどう生かすかは自分次第であるなと痛感する毎日である。