第一第二第三引きこもり(中)
更年期の本を何冊か読んで、不安だった気持ちが少し和らぎ、読んでよかったと思った。得てして私の老いの始まりは順調であった。何事もまずは正確な知識を得ることから始まると思うから。だけど、それと同じだけ落ち込んでしまったことは否めなかった。というのも、この更年期の症状で悩む女性はつまり40代50代だが、この年齢の女性たちは、仕事で管理職に就いたり、子どもが巣立ったり、親の介護が始まる時期と重なったり云々、更年期の症状以外にもいろいろと他の悩みがドッと押し寄せる年齢なのだとか。ふーん、そうですか。私なんて管理職でもなければ、子どももおらず、介護に関しては父が早々に亡くなっているからいずれ母を看ることにはなるだろうけれど、そもそも未だに実家で母に食べさせてもらっている甘ったれた身分。人生において、本に書かれているような経験は何一つしておらず、すっからかん。私は今41歳であるので少し早いとは言え、50歳になった頃にこのような悩みを持っているなんてことは皆無に等しい。静かに我が人生を振り返る。だいぶん道を外れていたんだな。思ったよりも大通りから隔たっていたな。脇道の脇道だ。否、もう道とも言えない道なんじゃ?今更だけど。