あの頃
この間妹と会った時に、何の話からだったか、睡眠障害の話題になった。私は高2が始まってすぐに学校へ行かなくなったのだが、とても体調が悪く、とにかくずっと寝ていた。朝も起きられない、ようやく昼頃に起きてきたと思ったらまた昼寝、どれだけ寝てもしんどさは抜けなかった。妹はそれを思い出したのか、尚めっちゃ寝てたよなぁと、ボソッと呟いた。当時中学生の妹の記憶にもはっきりと刻まれていたらしかった。26歳で発病した時に、脳のMRIの画像を見た医師は、あなた10年ぐらい前から既にこの病気を患ってますよ、と言った。どうやら10年ほど前の古い病変が見受けられるとのこと。それを聞いて私は確信した。それは高2の時だったって。私が“真の”発病をしたのはきっとこの頃だったって。当時は自分でも自分の身体が理解し難く悶々としていたので、合点がいって妙にスーッと胸がすいたのだった。すぐ側で私を見ていた妹の記憶を初めて聞き、あの頃が懐かしく蘇った。