音楽と向き合う?
4月から始めた大人の生徒さんが、今日神妙な顔つきでやってきて、しばらくレッスンを休みたいといいました。聞けば先週かわいがっていた愛犬が病気でなくなり、とても前向きにピアノを練習できないからだそうです。お子さんがいらっしゃらないので、愛犬をわが子のようにかわいがっていたようですが、ペットロスの気持ちはかなりらしく、話しているうちにどんどん涙があふれ、いたたまれなくなりました。ピアノのレッスンは他の人とはかなり違う形で、好きな曲にコードを付けて弾き歌うをする、というもの。前回仕上がったアメイジンググレイスを、今日は私が弾いて慰めることにしました。弾いている間も涙が止まらず、こんなにも愛されていたワンちゃんはさぞ幸せだったのだと思います。大人が、しかもたぶん推測40代ではないかと思われる男性がここまで涙するのはレッスン史上初めてで、(かつては中学生になってもレッスン中に泣き出して赤いいちごのタオルを支給したことはあるのですが)生徒さんが本当に純粋でまだ知り合って数か月の私の前でここまで気持ちに正直になるのはそうそうできない、と思います。先代のワンちゃんが死んだときもかなりのショックで立ち直るまで時間がかかったそうですが、今回はもしかしたらピアノを弾くことが気持ちを後押しすることになるかもしれません。待ってますね。