小さな頃からの友達
沖縄から、小さな頃からの友達が一週間遊びに来た。そもそも彼女との出会いは、幼稚園の時でどう出会ったのかも定かではなく、気づいたらいつもそこにいた存在である。しかし彼女との付き合いは、学生時代学校内や普段は別々の友達と遊び、でも冬休みには、スケート教室に一緒に行くというような、そんなつかず離れずな関係であった。でも、幼稚園では、一緒にドッチボールクラブに在籍、小学校では音楽部(あたしはパーカッション、彼女はホルン)、中学校では陸上部(あたしが部長、彼女は副部長)、相談していたわけではないのだけれど、気づけばいつも一緒だった。その彼女が沖縄に引っ越したのは1年前・・その時、あたしは就職して日々の忙しさから、気づけば彼女とは顔を2年以上合わせていなかった。送別会というには質素なレストランで、あまりに久しぶりにあったため、お互いなんだか照れくさく大げさな別れを惜しむ言葉もなく、お互いがんばろうねという言葉を残して沖縄へ旅立っていった。東京にきてからの彼女の一週間は、高校時代の友達、中学時代の友達、大学時代の友達と忙しく転々と友達の家を周り、そのうちの到着した初日と沖縄に帰る最終日に家に泊まりに来た。最終日の前日の夜、オールディーズ系のライブを聞けるバーに二人で行った。ビールを飲んでいたら、ライブがはじまり懐かしく楽しげな70年代のヒットナンバーがかかり、次々にフロアーに人が集まりだした。ライブのボルテージが上がり始めた頃、彼女と目があい、誘ったわけでもないけど、自然と二人で立ち上がって踊っていた。そして、ライブが終わる頃にはなんだか幸せな気持ちになって、帰り道も二人で鼻歌をハモッたりしてしていた。彼女が帰る日、羽田空港にあたしは送りにいき、展望デッキで彼女を乗せた飛行機が飛んでいくのを眺めて、お互いがんばろうねと心の中でつぶやきました。