カテゴリ:本、小説
カイン―自分の「弱さ」に悩むきみへ 新潮文庫 中島義道 闘う哲学者 その鎧は鋼でできていて人間臭や温もりを感じさせない。 どうして人生を<半分>降りることになったのか あなたのことを全力で拒否しますといわれているようで何か寂しいし そう考えるようになった心の葛藤がすさまじい。 人の大半はこういった悩みを持ちながらも 自分だけがマイノリティーであるという考えかたをしてしまう。 私は人間をかたち作りるものは環境だという意見だが 「絶対的不幸」とまでいわせる作者の幼少時代を想像しただけで身震いがする。 マジョリティー(善人)とマイノリティー(カイン)の対比 日本の集団主義がこうさせるのだと思う。 本当に凹んだときこの本に出会いたかった。 他人に拒絶され自分の居場所をなくし 自分の在り方について疑問をもち誰しもがカインになりうる。 中島義道がどうして人生を半分降りたのか、 半分降りた視点はものすごくドライに思えるが、 そういうことって結構多いとやけに物分かりのいい私もいる。 本書は中島義道からT君への手紙という構成です。 T君、今どうしているだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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