カテゴリ:本、小説
手紙の行方 チリ ロッキング・オン 山口智子 「世界の果て」で何を思う?南北4000kmを超える南米チリを縦断しながらしたため続けた文。 見知らぬ国で、ひとり最果ての地を目指すエッセイ。 南米へ飛ぶ。ちょっと前までうごめいていた日常から突拍子もない場所へいざ向かう現実。私は本当に南米へ向かっているのだ。私が訪れた街はわずかだけど帰国してスペイン語を学ぼうというくらいいい国だった。日本にいるとそうそうチリとの接点はないがその小さな接点が私にはとても大事だ。知ったつもりになんて、納まってられない。世界は豊かで道は尽きない。人に出会い心揺さぶられ、自然に抱かれものを思う。しろうとすればするはど知りたいことが無尽蔵に沸き上がる。 どこにでもあるようで他のどこにもない風景。最果ての海か。南極からの突風がこぼれた言葉をどこかへ運んでいく。強い風にうねる大きな海遥かな水平線頬がかじかむ凍えた風。 終着点などない。わかっていることを繰り返し刻みまたあるきだす。あきらめないことが生きることだ。 アンデス山脈を越えてペルーブラジルアルゼンチンと接する国チリ。 イースター島しかイメージのないチリだったけど、そのなんと奥深いこと。 紀行本で日本人の目を通して見るチリはマイルドでチリのいいところは日本人が全くいないところだ。街をあるいても日本人どころかアジア人が誰もいない。海外にいっても日本人ばっかりだったり中国人のツアー客がいないからアジアの顔ぶれをみることがない。地球の裏側だけのことはある。 Ola!とはなんていい言葉だろう。英語のHalloには抵抗があるけれど、オラは短くていいやすい。会う人会う人誰彼かまわず挨拶してしまうのだ。するとむこうも必ず返事をしてくれる。なんと陽気なこと、ラテンてこういうことなんかな。二度訪れて二度とも入れなかったモネダ宮殿警備が厳重に思えたのは以前にクーデターがあったかららしい。 南部、陸路が途絶えるプエルトモンはアメリカ大陸の南端だから辺境の土地だろうと思っていたが、大間違い!大きなショッピングセンターにお洒落な人々。制服を着た高校生がわんさかで日本と変わらない!そしてチリにも富士山そっくりの山がある。オソルノ山だ。露天でポストカードが売っていて、なぜチリで富士山??というくらいうり二つだ。 食べ物に関してはうまい。 プエルトモンから歩いて30分のアンヘルモで食べたソパデマリスコスは泥臭ったが。 エンパナーダというでっかい揚げ餃子のような揚げパンがうまい。私の記憶にはチリ人はオリーブオイルと塩とレモン汁をかけていたイメージがあるのだが地域にもよるのだろうか。南部ではそうではないらしい。パンにはペブレという酸っぱ辛いサルサソースみたいなものをつけて食べていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.02.21 21:42:54
コメント(0) | コメントを書く
[本、小説] カテゴリの最新記事
|
|