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おいろーぱ野郎

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2005.01.01
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カテゴリ:das Thema
 祝い事があると花火に頼ろうとする傾向においてUK人はEurope圏で上位にランクされるのではないかと思う。「今日はナントカカントカの日」なんていうときには、待ってましたとばかりに町のそこらで花火が上がる。何故かその当日でなくても上がる。誕生日なのか個人的に特別な日なのか知らないけど一年を通じてしょっちゅう上がる。クリスマスや大晦日(NewYear'sEve)なんて声を聞いたなら、人々は更に燃え上がり、火薬の匂いを嗅ぎ回る。祝い事の前には神も仏もないのかと囁きたくなるが、それが習慣なら余計なお世話だ。

 数年前は自動車整備屋が入っていた、外壁に大きなガラスを使った建物が通勤途中にある。ある日その建物の郵便受けが新聞やらレターやらでフォアグラ状態になり、やがて建物は文字通りもぬけの空になった。暫く禅寺のように透徹とした潔い姿を通行人に晒していたが、年末が近づいたある日、>FIREWORKSあります<の巨大な看板とともに寺は蘇生した。そして年末の特需が去り、寺は再び禅に目覚めた。以来この建物は毎年このパターンを繰り返している事から、UKでは季節ものの花火屋は需要に満ち満ちており、Hit And Runで回せるいい商売なのだろう。

 ハンドルを握らず、ビールを飲まなければ、あんなにも(表面的に)穏やかな人達の血がどうして騒ぐのか不思議なのだが、大晦日(Silvester)の夜は南ドイツ人も負けてはいない。
 新年を迎えるや否や、庭、路上、その他あらゆる地点から花火が発射される。走行中の車の窓から爆竹を放り投げる輩もいる。破裂音が凄まじいことから推測して、その火力は日本で市販されているものより強そうだ。子供時代に2B弾という名称で市販されていた強力爆竹が良い子のみんなには使用禁止だったことを思い出す。兵役がある国ではこんなのどうってこと無いのかもしれないが。
 Muenchenのご近所さん達とSilvesterを共にした時のこと。その中で最も世間から吹っ切れているF氏が嬉々としてロケット花火を手に取り、導火線に点火していた。各戸から発射される花火の弾幕に映える夜空目掛けて手榴弾よろしく投げまくる。これ以降彼の仇名はコマンドーに決定した。南ドイツでのこの対空砲火はせいぜい15分程度で終結し、その後、夜空はもうもうと出口のない煙にまみれ再び静まりかえる。こんなことにもドイツらしい抑制が利いている。

 棲家がたまたま高台にあるため、部屋からは南から中央にかけたLondon市内を見渡すことができる。深夜にNewYearが訪れた直後に、民家や原っぱなどから次々に上がる素人や玄人の手による花火をパノラマに見渡すのは結構壮観だ。南ドイツに比べLondonの対空砲火の勢いはマイルドであるが、30分以上は戦が続く。今年はどういう風の吹き回しか、日本の花火大会さながらLondonEyeとその周辺に大仕掛けの花火を据えつけたイベントが催され、BBCがTV中継までした。零時にカウントダウンが終わるや否やLondonEyeの観覧車輪に取り付けられた花火が放射状に打ちあがったのを引き金に火薬ショーの火蓋が切られた。斜になったLondonEyeとBigBenが花火の照り返しを受けるのを窓越しに遠く見る。それらをリアルタイムで大映しにする眼前のTV画面との間で眼球が忙しく上下する。夥しい花火が炸裂することおよそ10分程度でやってきたクライマックスはその倫敦目玉の周囲を真っ白に輝かせる花火の大噴水から大爆発への移行だった。光を背景に、BigBenが卒塔婆のように黒く浮き上がる。

 2003年にイラク侵略が始められた頃、UKに強制異動して間もない異邦人が見るこのパノラマに”万一”の光景がダブった事を思い出した。市内のどこかで“汚い爆弾”なんか使われた日には自分とて被害無しとはいかないだろう。不安のピークは去ったが、侵略から一年以上経つのにまだあんな有様なんて、仕掛けた奴らもさぞやバツが悪かろう。羞恥心があればの話だが。
 例年一時間くらいしつこく続くLondonパノラマ対空砲火だが、今年はなぜか30分程度で速やかに静まった。前述のイベントに玄人衆が花火を寄贈したので本数が不足したのか、15万人の観衆を集めたらしいこのイベントで多くの民家は空家同然だったのか、移民の多いお国柄のため親戚縁者の津波被害でそれどころでない人々が多かった為なのか、UKにしては珍しい年末年始の長期連休でLondonの人口が一時的に減った為か、その理由は定かではないが。

 かくして新年はやってきた。国や人種の区別無く酸鼻な出来事に溢れた2004年は去った。しかし、一部の人間達の業による悲劇の数々もさることながら、多くの普通の人間達の生活が知らず知らずのうちに誘引しているかも知れぬ、天災の皮を被った人災は今年も不吉な暗示を送りつづけることだろう。個人にできる事を意識し、ささやかな行動を継続することしかできないが。

 夕方、BBCを見ているとキャスターがニヤリと微笑みながらNewsを読み上げていた:
「NewYear’sDayの本日、London市内に停められた車の多くが駐車違反の切符を喰らっています。その理由は、今日がただの土曜日だからです。今年のBankHoliday(祝日)は本日1日でなく、3日月曜日に振り替えになっているので。」
祝日に市内の駐停車制限が緩和されるのを経験で知っていて車で市内に繰り出した人たちがこのtrickyな振替休日を盾にした警察のカモになってしまったのだろう。
 税金が欲しいのは知ってるけど詐欺まがいにセコイこと考えてないで見逃してやれよ、あんたたち。今年もまた今日から丁丁発止の日々が始まるのをここに住んでる皆が骨身に染みて判ってるんだから。せめて今日くらい、過ぎてしまった年の感傷に俺達を浸らせてくれてもいいだろ。それに俺の未払いの罰金も、去年のことだしできれば無効にしてくれるとなおいいんだけど、、、ダメ?





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Last updated  2005.01.03 11:40:55
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