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カテゴリ:徒然
今回東京で絶対に買ってこようと心に決めていた本の一つ、安野モヨコさんの「働きマン」。現在2巻まで出てる。めでたくゲットして速攻で読んだ。面白い。というか結構考えさせられる。
主人公は出版社で雑誌記者・編集をしている松方弘子28歳。脇を固めるは40代半ばのオヤジ編集長(実は切れ者)や30代後半のドライな男性上司(独身)、その他くせのある男女の同僚・後輩、仕事相手、ゼネコンに勤める彼氏、お気に入りマッサージのお姉さん等。普段から仕事に全力投球だが「男スイッチ」が入ると猛然とターボがかかる松方を軸に、それぞれの登場人物が仕事や人間関係、彼氏とのすれ違い、転職とかのエピソードの中を泳いでいく。ちなみに登場人物の名前はほとんどが名画「仁義なき戦い」のキャストのパロディ。 タイトルからも分かるとおり、この漫画に一貫して流れるテーマは「仕事とは?」である。仕事とは自己実現の場なのか、生活するための手段なのか、楽しいものなのか辛いものなのか、自分に合う仕事・合わない仕事とは何か、仕事と結婚は人生においてどう位置づけられるのか。いろんな登場人物が日々働きながら悩む。悩みの過程がつぶさにセリフに現れ、ポップできれいな絵と対象的に文章はけっこう重かったりする。 そんな中、この主人公・松方は「そんなことをぐだぐだ考える前に、まず目の前の仕事を全力でやる。それが基本」とばかりに毎日前だけ向いて全力疾走。もちろん悩むし、彼氏に愚痴ったり山歩きで気を紛らわすこともある。しかし根本的な仕事へのスタンスはブレない。要は自分の仕事に惚れ込んでて、面白くて仕方ないってキャラ設定が強烈に伝わってくるのだ。 安野モヨコさんの作品は「ハッピーマニア」「美人画報」くらいしか読んでないんで決してフリークとは言えないが、この人も自分の仕事に惚れこんでて、毎日全力投球しながらエンジョイしてんだろうな~、なんてことを思わせる。あ、あと東京で「監督不行届」をちらっと立ち読みしたけど、夫婦生活もエンジョイしてる感じだ。 それにしても、日本の青年向け漫画って本当にレベル高い。人生について真面目に考えさせる作品多いもんなあ。日本以外の漫画で人生を考えさせられたものと言えば、ご存知チャーリーブラウンやスヌーピーが登場する「Peanuts」一つだけかも。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年03月05日 07時41分34秒
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