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カテゴリ:ちと硬派
つい最近の日記でも書きましたとおり、国際機関における我が国のコミットメント・影響力行使のあり方、というのは大きな関心事ですが、先日、とあるフォーラムで興味深い事例を教えていただきました。
国際機関の本家本元とも言うべき国際連合(UN)。もちろん世界中で事務局職員を募集・採用しているんですが、「特別空席公告」というのがあるらしい。 曰く、「国連加盟国のうち、十分な数の事務局職員を輩出していない国における国連勤務希望者を対象に、特別空席公告を提示し、当該ポストへの応募を受け付ける」という制度で、「我が国についても、この特別空席公告の対象となって」いるのだそうです。 ほほう。特定の国の人を優先的に採用しようってことだ。ある種のAffirmative Actionですな。 どういう国がこの特別空席公告の対象国になるんだろう。その国の国連分担金の比率と職員数の比率の乖離とかで見るのかな。ちょっと調べてみたんですが、ご存じの方がいらしたら教えて下さい~。 私の所属する国際機関では、分担金ではなく出資金と呼びますが、やはり日本の出資比率とくらべて職員数は少ないのですよね。我が機関でも採用は狭き門なのですが、こういう制度を導入すると日本は有利でしょうね。間違いなく対象国になる。 ちなみにこの制度、ファストトラック(Fast Track)と呼ぶそうです。早道、ないし抜け道。この用語、この国の通商交渉において話をごりごりとスピディーに進めるべく大統領に与えられた「ファストトラック権限」ってのが有名なところ。 要は、「通常のトラックで進めていると時間がかかってしまうから、こっちの早道使って早く成果だそう!」ってニュアンスですな。機会均等という錦の御旗の下で、なかなか画期的な制度ではありますね。 しかも日本は思いっきり受益者。日本人の皆さんぜひ活用して欲しいっす。と同時にこのファストトラックの運用実態がすごく知りたい!ご存じの方ぜひコメント下さい~。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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