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花屋な日々

花屋な日々

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2024.08.25
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今日も朝から汗だく。

のらねこ部屋のケージの後ろの掃除と、エアコン掃除に半日費やした。

午後から仕事に来て
お店で一休みしているとき
裏口からクロネコヤマトのお兄ちゃんが。。。

なに、今日は集荷ないよー と言うと


ねぇ店長さぁ、鳩の子が落ちてたらどーする?
と言うではないか。

え、落ちてたの?どこに?

荷物届けたらお客さんの玄関前に小鳩がいてさ、
多分昨日のあの雨で巣から落ちたのかなぁってお客さんも困ってて。

でどーしたの?保護した?

だって野鳥は保護しちゃいけないんでしょ?鳥獣保護法とかあるんでしょ?

アホかぃ、目の前に助けが必要な命があってなんでわざわざ見捨てるのよ。

店長ならそう言うと思ってさー、でもお客さんもどうしていいかわからないから相談されたけど
とりあえずさぁ、、そのまんまにしてきたけど。

親鳥は近くにいた?

いない。

巣は近くにないの?

わからないけど大きな木はある。
ホント小さいよ、鳩サブレくらい。

場所は?

すぐそこ。えーっとね、地図でいうと、、、あ、ここ、ここの玄関の前にうずくまってた。

・・・・・まだいるかな、それ何時頃?

午前中。

今は。。。3時か、、、いるかな。

うーん、わからないけど、とにかく小さくて、よく見ないと生きてるかわからないくらい。でも瞬きしてた。近くの動物病院に電話したら先生不在でさぁ。
俺もそこまではやった。

・・・・・しょーがない、行くか、、、



で、私は車からネコのキャリーを持って、歩いて現場へ向かった。

クロネコヤマトのお兄ちゃんは「よろしく~」って手を振ってた。


現場のお宅についてあたりを見回すも、それらしき姿はなく。
ピンポン押しても留守なのか誰も出てこない。

仕方なく家の周りをうろうろ歩いて回った。

隣の家との境の室外機の横に、小さな灰色の塊を見つけた。

ん???石かな???
目を凝らしてじっくり見ると、それはかすかに呼吸してる。

これだ! しかしまるで石のようにじっと固まって動かない。

キャリーを持ってそっと近づくと、くちばしをカタン!カタン!と鳴らして威嚇した。
わぉ、大丈夫、しっかり生きてるぞ。

手を伸ばすと羽で攻撃してくちばしを鳴らすので、
被っていた帽子で捕まえようとしたら
バタバタと羽を広げて逃げまどう小さな鳩。

羽を広げて走って逃げるとき、右肩の翼の付け根から血が出てることに気づいた。
ケガしてる、、、
必至で逃げる鳩。
民家の敷地を必死で追う私。

その光景を近くで見ていた一羽のカラス。
そういえばさっきから執拗に何度も近くに舞い降りる。

これはあのカラス、絶対この子を狙ってるな。
もしかしたらこの傷も、カラスにやられたのかもしれない。

カラスが先か 私が先かの戦いになった。

小鳩も必死だから走り回って逃げ回る。

私がしくじったらあのカラスにさらわれてしまう。
もうね、ホント必死よ。
出かけにシャワー浴びたのに再び汗びっしょり。

そして草の影に身を隠したところでやっと捕まえた。
バタバタ暴れたけど手を放すわけにはいかない。
急いでキャリーに押し込んでようやくホッと呼吸した感じ。

それから小鳩を入れたキャリーを抱えて店に戻り、
鳥といえばあの人だわ、とすぐに近所のAさんに電話をかけた。

「鳩の子って何食べるのー」
「え?鳩?」
「いや、鳩かどうか正確にはわからない、見た目はヒヨドリみたいなんだけど、鳩かもしれない、今Google検索してるけど、なんの鳥かいまいちわからない、でも模様は鳩かな」
「今お店にいるの?」
「いる」
「行くわ。餌も持っていくわ」


小鳥のひなは、ひっきりなしに餌を食べなければすぐに死んでしまう。
昨夜の雨で巣から落ちてしまったんなら、もし親鳥が近くにいなければ餓死寸前かもしれない。
とにかく時間との戦いなのだ。

Aさんは、出入り自由なネコを複数飼っていて、
そのせいでよくネコが小鳥を捕まえてくる。
生きていればその鳥を元気に戻してまた外に放すことをよくやっていたのだ。
なので、もしかしたら野鳥の餌をもっているんじゃないかな、と思ったのだ。ビンゴ。

すぐにAさんがやってきて小鳥をみてもらうと
「鳩ね。巣立ちするかしないかギリギリのところかしら。まだ親に餌をもらっていたはず」
「ケガしてるんだけど、、、でも翼は広げたり閉じたりできるから大丈夫かな」
「ケガはいいのよ、それはしかたないとして、まずは餌を食べるかどうかよ」

小鳩はじっと石のように固まったまま動かないけど、
手を入れると攻撃してくる力はある。

「えらいわねこの子、ちゃんとお母さんからいろいろ教わってるわね。カラスがいたから死んだふりみたいに息を殺してたのよ。
ねぇこの子、私に託さない?生きるか死ぬかはわからないけど、あなたより鳥には詳しいし、私暇だし、
ネコが入らない部屋があるから、そこでなんとか生かしてみる。元気になったら外に放すわ。ダメだったらごめんなさい」

ありがたい申し出にお願いすることにした。
一緒にAさんの自宅へ行き、餌を与えてみることに。

最初は激しく抵抗していた小鳩だけど、
Aさんがすりつぶした餌を上手に口に入れるうちに、
自分でしっかり飲み込むようになって 少し落ち着いた。

「よかったわね、この子、あと数時間保護されなかったら死んでたわね」
「それよりカラスにさらわれてたかも」
「そうね」

なんとか元気はあるので、食べて体力を取り戻し、ケガを治して自由に飛べるようになってほしい。



世間では
「ヒナを拾わないで」
「野鳥を保護してはいけません」
などのうたい文句を鵜吞みにして
見て見ぬふりの見殺しこそが正義だと思い込んでいる人がいるけれど

ちょっと手を差し伸べれば助かるかもしれない命。
必死で生きようとしている小さな命を
見殺しにすることが正義だなんて 私には思えない。

一般市民が野鳥を助けてはいけないというのなら、
じゃあ行政がしっかり助けてくれるんですか、って話だし。
見殺しにしろ!というのが日本の動物愛護なら
到底受け入れられるものでもなく。

いいじゃないか、人にとって希少価値のある生き物を増やして売買しようとか
そういうはなしでもないし。
むしろそっちを取り締まれ、って思うし。
人間のそばで生きる身近な生き物を 少しくらい助けることの一体何がいけないのか
本当に、ぜんっぜん理解できないルールがあるよねこの国は。

鳥獣保護法については以前かなり調べたけど、あれも実際は矛盾だらけ。
野鳥を捕まえたり殺してはいけない時期(繁殖期)と、
捕まえたり殺していい時期(狩猟期間)があって、
一般市民はやってはいけませんということでも行政がやるのはOkだとか、
はちゃめちゃなのだ。
そして鳥獣保護法の中には「救護」の概念が欠落してる。
救護が必要な場合についての記載はない。
一般市民が最も出くわすであろう「救護が必要な場面」の記載がないのに
「救護するな」「保護するな」とはあまりにも乱暴な解釈なのだ。
各都道府県には「鳥獣保護課」があるけれど
そこが「助ける命」と「殺す命」の判断もいまいち不明だ。


私は過去 ハトやカラスやタヌキを保護したこともあるけど
助けられた命、助けられなかった命、
いろいろだけど
目の前に助けが必要な命がいれば 自分にできることはしたいと思ってる。


まぁあとは、あの子の生命力に賭けるしかない。
たまたまヤマトのお兄ちゃんがお客さんのところで見つけた。
たまたま私が店にいてその話を聞いて保護できた。
たまたまAさんが鳥に詳しくてその子を預かって飛べるようになるまで世話してくれることになった。

たまたま がかさなって繋がった命。

がんばれがんばれ小さな命。

自力で食べられるようになって、羽が生えそろって、飛べるようになったら
そこから先は 自分の力だけで生きていくしかないんだから
それまでのほんのわずかなお手伝いしか、人間にはできないからね。


そんなこんなで今日もバタバタ。
まだ仕事終わらんどー





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Last updated  2024.08.25 18:23:24



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