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花屋な日々

花屋な日々

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2024.09.05
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カテゴリ:カテゴリ未分類
明け方4時まで愛ちゃんを見ていて

朝7時に見ると

全く同じ体勢のまま ビクビクとチック症状だけ出ていて

声をかけても反応しないし

トイレもした形跡がないし

明らかに 重篤な状態だった。


私は 前日からの寝不足と、心配もあって
朝の愛ちゃんの状態を見て 吐きそうになった。
ヤバイ、私が倒れてる場合じゃない。


バタバタとネコたちのご飯やトイレ掃除をして

それから
病院へつれていくジーナと麦ちゃんをキャリーに入れ

動かない愛ちゃんをそっとキャリーに入れ

必要な薬をメモに書いて

急いで家を出た。

愛ちゃん、死んでしまうんじゃないかと思った。

顔を上に向けたまま
眼球は更に飛び出たように
多分眼球のほぼすべてがもう飛び出てしまっていて


駐車場で病院が開くのを待った。

「愛ちゃんどうですか?」と受付で聞かれたので
「ヤバイ」
と答えた。

いつもなら暴れたり怒ったりする愛ちゃんが
今日はそんな元気もなく、ぐったりとしているのだ。
食事も取れないからてんかんの薬も飲めてない、それもかなりまずい状態なのですぐに先生に伝えた。

愛ちゃんを診るなり先生は
「あー、、、かなり出ちゃったね」
「取るしかないかな」
と言った。
獣医さんのすごいところは
私ならとてもきれいに拭いてあげられないようなあの目の周りを
丁寧に綿棒を使って膿を拭き取り
顔をきれいにしてくれるところ。

飛び出た目の縁も綿棒でぐるっと拭いて
「膿がすごいから、眼底に膿が溜まっている状態だと取っても駄目かもしれないから、ちょっと目の処置するから待ち合い室で待ってて」
と言われた。

待ってる時も体に力が入って、拳をぎゅっと握ってた。
待ちきれなくて、ドアをそっと開けて隙間からのぞいたら
「あ、終わったのでどうぞ」って笑われた。

「膿は大丈夫だったから眼球摘出できそう」

「取るしかないよね」

「うーん、取るしかない。眼球が萎縮して小さくなっていくのを待つということも可能だけど、痛いのが続くし、その間のケアが大変かもね」

「取るしかないとして。全身麻酔かけられる?」

「前にも話したけど、愛ちゃんの場合の全身麻酔のリスクはとても大きいから、このまま目が覚めない可能性も充分あり得る。もし麻酔から覚めたとしても、その後の発作の頻発リスクもあるよね」

「確率は?」

「それはやってみないとわからないけど、五分五分かなぁ」

「だけどこの目はもう取るしかない」

「そうね、それがいいよね」

「じゃあ先生、どうせ一か八かで麻酔をかけるなら、ついでに避妊手術もしてほしい」

「うーん、眼球摘出の手術の所要時間にもよるけど、その短時間に避妊手術するなら卵巣だけでもいいかな」

「うん、無理にはしなくていい、もし時間に余裕があってできるなら、でいい」

「わかった。一応術前検査で血液検査させて。今日は大型犬の手術が入ってるから、愛ちゃんの手術はそのあとになっちゃうけど、3時か4時までには終わるから。
血液検査の結果が出るまで、愛ちゃん抱っこしとく?今日はおとなしいし、もしかしたらこれが最後になるかもしれないから、お別れしとく?」

「うん、抱っこしとく」

そういって先生から愛ちゃんを受け取り
私は初めて愛ちゃんを抱っこした。


愛ちゃんは、普段さわるだけでも怒るから
抱っこなんてとんでもなかったのだ。
今日はおとなしいというより、ぐったりとしているので、検査結果が出るまでの20分くらい、ずっと愛ちゃんを抱っこしてた。
ぐったりしてるけど、チック症状は激しくて、
ビリビリと動く手足をぎゅっと握った。

可愛い愛ちゃん、
なんでこんなことになっちゃったんだろう、
何がいけなかったんだろう、
生きてる愛ちゃんと会えるのは今日が最後かもしれないなんて、と半べそだった。
いろんなことを思い出した。
ここまでの重い脳障害の子は初めてだけど、
でも愛ちゃんは元気いっぱいで病気もせず、楽しいこともたくさんあった。
いろんなことを、ひとりでできるようになっていったし、はしゃいで遊ぶこともあった。
奇跡と言われる一歳を迎えて、
このまま二歳を目指すつもりだった。
ケガさえしなければ、こんなに痛い思いしなくて済んだのに、、、

「血液検査問題ないね♪よし、じゃあやろう、預かりますね♪」
と先生の声は明るいのだ。
だから本当は
これで最後かもしれないなんて ウソかもしれない、と思った。
先生だって、勝算のない勝負には出ないんじゃない?と思った。

「ねぇ先生、避妊手術はホント無理じゃなくていいからね、もしできたら、で全然いいから、無理はしないでね」

「はーい♪」

先生の声は明るい。
なんでだ。
こちとら半べそだっつーのに。



夕方、病院から着信。
「手術無事に終わって、今麻酔から覚めました。卵巣摘出もできました。まぁちょっと麻酔からの覚めは遅かったんだけど、面会に来ます?」

「行きます!」

で、手術を乗り越えた愛ちゃんに会ってきたよ。


今回摘出した左目と、
右目にもやはり角膜に穴が開いていたそうだ。
やっぱり昨夜、なっちゃんの爪が愛ちゃんの右目に入ったみたいだ。
だからあんなに急に怒りだして、そこから一気に具合が悪くなった愛ちゃん。

ただ、エリカラをつけているし、右目に関しては目薬で様子見しようということに。

最初にケガしたのは右目。
それが治りかけたころ左目にケガ。
左目の眼球が飛び出たときにまた右目にケガ。

どうなってんの?なんで愛ちゃん、目ばっかりケガするの?
なんで愛ちゃんの目にケガさせる子がいるの?

もうこれからは、
愛ちゃんがケージから出ているときは、同室の子達も部屋の外に出すしかない。
いつも私がちょっと目を離した隙にケガしてる。
健常な子達と一緒にいるだけで危険なのかもしれない。

右目、、目薬していくことになるけど、
またいつ今回のようになるかわからない。
かなり慎重に、マメに、治療していくしかない。


術後の愛ちゃんは酸素室の中にうずくまってた。
縫い合わせた左目は痛々しい。

さっきまでひどく暴れてたそうだ。

なんで暴れていたのか聞いたら、麻酔覚醒後の錯乱状態のような感じ。

と、見ているそばからまた愛ちゃんは立ち上がって背中から倒れたり、どたんばたんと七転八倒しだした。

愛ちゃん愛ちゃんと声をかけ、
酸素室のドアを開けて背中を撫でた。

「私、愛ちゃんがいつも使ってるふわふわタオルを持ってきたから、それをここへ入れてほしい」
と頼んだ。

先生がタオルを入れた瞬間、愛ちゃんの表情が変わった。
「あ、おうちの匂いって今愛ちゃん気づいたね!ハッとした顔をしたよね!」と先生が言った。
それから愛ちゃんはタオルにしがみついて落ち着いた。

知らない場所、知らない人たち、知らない匂い。
パニックにもなってしまう。

てもこの錯乱状態は数時間で治まると言っていた。
今夜は入院して、明日お迎えに来てください、とのことだった。

愛ちゃんがいつも飲んでる薬と、いつも食べてるご飯を渡して、病院にお願いして帰路についた。


愛ちゃんは本当に強い子だ。
どさくさまぎれの避妊手術だったけども、なんとか乗り越えた。

発情期と発作が連動していたので、避妊手術はしてあげたかった。
眼球摘出手術の便乗でも、やっと、できた。


ただし
メデタシ、ではない。
全身麻酔のリスクは、今後の愛ちゃんの状態に大きく影響する可能性はまだ捨てきれない。

例えば発作が頻発する、
例えば発作が重度になる、など。

先の心配をしても仕方がない。

とにかく愛ちゃんは今日、大きな山をひとつ乗り越えた。
えらいぞ。すごいぞ。
痛かっただろうに、本当によく頑張った。


あとは、術後のケアや管理についてイロイロ聞いてきたけど
ひとつひとつ大変そうではある。
まずはこの状態で どうやってご飯を食べさせるのか。とか。


早く元気な愛ちゃんに戻って、一緒におうちに帰ろう。

心配事が消えた訳ではないけど、
ひとまず 安堵。

愛ちゃん本当に お疲れさま。
よく頑張りました。





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Last updated  2024.09.05 21:59:07



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