劇団四季「南十字星」千秋楽
7月の頭には3本の演目を東京で観たばかりだけど、7月最後の日曜日、劇団四季の昭和三部作第3弾、ミュージカル「南十字星」を名古屋で観劇。実はこの演目、東京での初演のときにそれを観るためだけに東京へ行ったことがある。そのときは主役二人は阿久津陽一郎さん・樋口麻美さんペアだった。太平洋戦争で不条理な罪を背負って死刑にされていく「戦犯」を扱う演目。「あー、おもしろかった」という気持ちになれるものではないけど、心の中にズン…と残る何かがあったし、俳優さんたちの息の合った演技・ハーモニーに圧倒された。さて今回は、保科役には初演と同じく阿久津陽一郎さん。リナ役には大平敦子さん。ほとんどダンスを見せるようなシーンが阿久津さんにないのが残念。愚かに思えるほど素朴で実直な人柄の保科。それを演じることができる阿久津さんの人柄もきっと似ているところがあるのでは、と思う。大平さん演じるリナ、品のいい感じがよく出ていたなぁ。(なんとなくセリフの話し方が賀来千香子さんに似ている気がする。)発声の仕方が裏声っぽいので、ソロ以外の歌の場面でどうしても他の歌声となじんでない感を私は感じてしまいました…。特に阿久津さんと二人でのハーモニーでは、お互いの歌声がフィットしてないというか。大平さんの声が強くて、私としては違和感がありました。あ、でもバリ舞踊とかすごくキレイだったし和服もインドネシアの民族衣装もよく似合ってたし、全然文句はないです(笑)その他の俳優さんで気になったのは、藤川和彦さんかなぁ。失礼ながら、男性としては小柄な方で声はややハイトーン。この演目では訳詞も担当しておられ、きっと博学な方なんだろうなぁと思う。けっこう存在感大きかった。千秋楽だったこともあり、カーテンコールでは代表して阿久津さんからのご挨拶もあった。客席内の灯りがついてからも、スタンディング・オベーションでのカーテンコールが7回も続き、作品への感動の大きさと、さすが千秋楽!という感慨がある。結局昭和三部作のすべてを千秋楽に観劇することができ、ほんとに幸運だったなぁ~ちなみに、帰りに売店で多くの方がパンフレットやこの演目のCDを買っている中、私はひとり、ディズニーアニメの「ノートルダムの鐘」のサントラを買って帰った。(セリフや歌を、劇団四季の俳優さんが吹き替えているのだ!)う~ん、満足満足。