京都にて観劇&グルメ 後編
京都で観たのは、『ウエストサイド物語』京都公演の初日にも観たんだけど正直あまり…だったし(ストーリー的にツライ話でもあり)初日なのにスタンディング・オベーションもなかったしもう観る機会はないかと思っていた。でも、トニー役が阿久津さんではなく福井晶一さんというのは気になっていた。このお二人が『アイーダ』のラダメスをやったときはお二人の役作りの違いに感動した。同じ役なのに違う人が演じることでこんなにも性格や雰囲気が変わるものなんだって、改めて「演じる」ことのすごさに気づかされた。ウチの母は、ラダメス役では阿久津さんより福井さんのほうが好きと言っていたなぁ。ということで、福井さんのトニーを観に京都遠征の運びとなったのだ。観てみると、あたしは阿久津さんより福井さんのトニーの方がしっくりきた。テノールの声質も、時々響かせるファルセットも無理がなく役に福井さんの声や雰囲気がなじんでいる感じに思えて。そして初日では「…うーん」と思ってしまったマリア役の笠松さんも、力をつけたなぁと思った。相手役とのハーモニーが合うようになったし声もガツガツしなくなっていてふんわりとしてこれまた無理なく役になじんでいる感じ。阿久津さんとより福井さんのほうが合うのではないかと思ったくらいです。ストーリーはホントに悲劇というか救いがないというか…。死んじゃって終わりだもんね…。ズド~ン…っていう心のまま終わる観劇はなかなかしんどいもんです。ただ今回は、千秋楽前日ということで特別カーテンコールで出演者代表のご挨拶もあり観客はスタンディング・オベーションで何度も何度もカーテンコールが続いて暗い気持ちのまま劇場を去らずに済んだのがよかった。観劇後は、お昼が軽めだったせいかお腹が空いていて。京都駅の地下街でペスカトーレを食べてから帰路へ。あー京都に来てたんだなって思わせてくれたのは唯一、帰りの車窓から見えた東寺。いつ京都に来ても何の京都観光もしないあたし。