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ひでやん’s blog

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2009.06.02
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カテゴリ:日常を綴る
尊敬する大前研一氏のメルマガ。

書籍も かなり読んでるんですが、リアルタイムな情報や現実的な視点という意味で、大前氏が週に一度発行している「ニュースの視点」は楽しみの一つでもあります。

全て関心深い内容ばかりなんですが、その中から 幾つか紹介できたらと思って更新しました。

先ずは、およそ一ヶ月前に就任100日を迎えたオバマ大統領についての内容です。


今週の~大前研一ニュースの視点~
  『米オバマ大統領の就任後100日間の評価
       ~誠実に公約を守り「信頼感」を具現化』

    
  米核戦略
  核戦略見直しを発表
■┓オバマ大統領の「信頼感」の具現化 
┗┛―――――――――――――――――――――――――――

●公約を守ることで、国民からの信頼感を得る

 23日、米国防総省から、核戦略の基本指針として2002年に策定した包括的報告書「核体制の見直し」を8年ぶりに更新する方針が発表されました。

 核体制の見直しというテーマは、米オバマ大統領が選挙キャンペーン中から公約として掲げていたテーマの1つでした。米オバマ大統領を評価すべき最大の理由の1つが、ここにあると思います。

 2009年5月4日号のTIME誌でも、「100Days」というタイトルで米オバマ大統領の就任後100日間の評価について、大絶賛する記事が掲載されていました。

 私もこれには賛同です。歴史上最も厳しい条件の中で大統領に就任し、最初の100日間で実行したことを考えれば納得できると思います。

 まず、経済問題への対策です。
GMやクライスラーへの対処は若干遅れていますが、金融機関への公的資本の注入など、全体として大風呂敷を広げて見せたのは効果的でしょう。

 例え「見せ金」であっても、それがなければ米国経済はパニックに陥っていた可能性が高いと思います。

 敢えて言えば、私としては米国政府の公的資金を使うのではなく、最初から流動化に焦点を当てて世界から資金を集めてくるという方法がより望ましかったと考えています。

 しかし、一応パニック状態は落ち着きましたし、今後損失が出るにしても、その目処が立てられる状況になったのは十分に評価しても良いと思います。

 その他、政治・外交面でも、米オバマ大統領は選挙キャンペーン中に公約として掲げていたことを次々と実行に移しました。

 話し合いを中心に進めていくと述べていた「パレスチナ問題」「キューバ問題」「ベネズエラ問題」など、いずれも公約どおりです。

 いずれの対応を見ても、誠実に公約を守り、それを態度で示しているのは立派ですし、これまでの米国政府からは想像できない対応だと私は感じています。

 最近、やや支持率は下がり始めていますが、未だに高い水準を保てています。これは「公約(約束)を守る」という「信頼感」があるからだと思います。


●誠実な姿勢や信頼感が、世界経済の建て直しにも必要になる

 今月5日、米オバマ大統領は訪問先のチェコ・プラハで「核なき世界」というテーマで核軍縮演説を行いました。

 演説の中で、核兵器の備蓄量削減にあまり積極的とは言えなかったこれまでの米政権とは明らかに「違う姿勢」を見せており、この点についても大きな「信頼感」を獲得することに成功したと私は思います。

 またそれを受けて、20日には米国エネルギー省が使用済み核燃料再処理施設と再処理で取り出したプルトニウムを燃やす高速炉を米国内に建設しない方針を明らかにしています。

 これは使用済み核燃料再処理にあたって、プルトニウムを抽出できないようにすることを目的としています。

 現在採用されている核燃料再処理の方法は、ウランの酸化物とプルトニウムの酸化物を共沈させることで、プルトニウムだけを抽出できないようにするというものですが、この方法では
「やる気」になればプルトニウムを抽出できてしまいます。

 実は、日本は北朝鮮の約1000倍にあたる30トンものプルトニウムを保有している国です。

 今まさに、日本は国内で核燃料再処理ができる体制を整えようとしているのですが、今回の米国の方針転換によって、日本に対しても国内でプルトニウムを抽出することに圧力がかかる可能性があると思います。

 また今は米国内で大きな波紋を呼んでいるものの、最終的には米オバマ大統領への「信頼感」を増すことになるだろうと感じたのが、ブッシュ前大統領時代の機密文書を公開したことです。

 これは、CIAがテロ容疑者に「水責め」など国際社会では拷問とされる過酷な尋問を行った証拠文書になります。

 機密文書を公開すると同時に米オバマ大統領は、拷問を実行した当人の責任は問わないと述べています。

 責任を取るべきなのは、彼らに拷問を命令した人間であり、命令に基づいて行動した人間に責任を取らせるべきではないという意向を明らかにしています。

 ブッシュ前大統領時代、イラクで同じようなことが行われたときには、拷問を実行した人が裁判にかけられましたが、それとは明らかに違う姿勢を示しています。

 チェイニー前副大統領の尋問まであるのではないかと噂されており、波紋はかなり大きなものになっていますが、米国民の心理としては「当然」だと感じていると私は思います。

 一貫して誠実な姿勢を示しつつ、大統領に就任して100日間のうちに次々と公約の実現に向けて動き出したのは、過去にも例がないほど見事な手腕・業績だと言えるでしょう。

 一見当たり前のことのようですが、極めて重要なことです。政治・外交だけでなく、世界的な大不況に見舞われている経済を立て直すにも、「誠実な姿勢」「信頼感」という要素は絶対に必要なものだと思います。

 個々の方法には若干の問題があっても大きな枠組み・方向性を間違えずに、そして公約を守り誠実な態度を示し続けている米オバマ大統領を見ていると、学ぶべきことは非常に多いと感じます。ぜひ、日本の政治家も見習ってもらいたいところです。


         以上


という内容です。
如何でしたでしょうか?

まだまだ読み応えのある記事が毎週発行されています。

今、そしてこれからの日本を知る 考える事の参考になればいいですね。

 「知の衰退」からいかに脱出するか?

 最強国家ニッポンの設計図










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Last updated  2009.06.02 11:58:25


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