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カテゴリ:読書
先日パリの地下鉄のことを書いたが、パリに地下鉄ができたのは19世紀末のこと。それまでは、当然移動は馬車または騎馬、徒歩といった交通手段によっていた。ここで、想い出すのは、数年前に読んだ佐藤賢一著「二人のガスコン」である。この二人とは、小説の登場からガスコーニュらしさをふりまいていたデュマ・ペールの「三銃士」の主人公かのダルタニヤンと、ロスタン作「シラノ・ド・ベルジュラック」の主人公シラノである。
この二人が作中パリの中心部を歩くシーンがあるのだが、これがなんともいえず臨場感がある。いいかえれば、パリの街は、徒歩に適してるといえるかもしれない。 何年か前、パリに住むピアニスト、エリック・ハイドシェック氏にファンレターをだしたことがあるのだが、パリは京都の姉妹都市であることをその中に書いたら、氏から思いがけずいただいたお返事に、「パリと京都が姉妹都市であることを知り、とても嬉しい。かって、自分は京都にアトリエを持ってしばらく滞在したのだが、毎朝近くの山に散歩に行った。すみわたった空気が自分を癒してくれた。」というコメントがあった。京都もパリも、歴史があり、その生活感を高めてくれる川が流れ、山紫水明(パリは森であるが)処というにふさわしい景観ありといったところが、街を歩く楽しみを感じさせてくれる共通点があるのかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.31 21:51:39
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