マルカム・カウリーのExiles returnという本を買ってはあるのだが、まだ読めないでいる。カウリーは、アメリカの著名な文芸評論家で、自身が主催してThe New Republicという週刊誌を出版していたこともある。昔、大学の夏の集中講義で、慶応の大橋吉之輔先生が紹介していらしたのが記憶にあって、社会人になりたての頃、ボーナスで一年間The New Republicをsubscription(予約購読)したことがある。どちらかというと左より(というよりはリベラル派)のこの雑誌で、面白かったのは、やはり書評欄。大好きなCarson McCulles の記事など載っていると、意味もよく分からないのに、うきうきしていた。
しかし、一番印象に残ったのは、Star wars(episode4)を紹介するコラムだった。まだ日本で紹介される前で、アメリカでもヒットするかしないか、でも面白そう、という紹介だった記憶があるのだが、日本に来たとき、「見にいこうかな」と、今は亡き妹のモト彼氏に話したことがあった。この話をした5,6年後に彼は亡くなってしまうのだが、いつも「静岡のお茶がほしい」と、おねだりがあり、リクエストの深むし茶を送ってあげたことを思い出す新茶シーズンは、これとセットにして、このThe New RepublicにStar wars(episode4)の記事が載っていたことをお約束のように思い出す。
閑話休題。そのカウリー氏の代表作がこのExiles returnである。20世紀アメリカ文学を、特に1920年代から30年代を研究するためには必須文献である、ということから、いつかは読もうと思っていて、果たせ切れずにいるのだが、今年の大きな目標としたい。