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カテゴリ:京都
久しぶりの京都ネタ。
フランスの大ピアニスト、エリック・ハイドシェック氏にファン・レターを送ったところ、おもいがけなくお返事をいただいた。 その中で、氏はわたしの手紙により「パリと京都は姉妹都市である」ということを知ったが、自分は京都が大好きで、以前半年ほど京都にスタジオを構えてくらしたことがある、毎日散歩で山に登り、心も体もリフレッシュした、と書いていた。 パリは東京都とも姉妹都市であるが、氏は東京のことには触れていない。 たしかに、パリと東京は似ているのかもしれない。主な類似点を挙げると 1.市街地の中を川が貫き、生活の憩いの場となっている。 2.歴史的建造物が多い。 3.歴史の変遷をいくども経験し、転回点となるような市街戦も経験している。 こんなことを思ったのも、今日の読売の書評、酒井順子著『都と京(みやこ)』で、東京と京都を比較して、「店に入れば、『いらっしゃいませ』と店がさきに挨拶するのが東京、客が『こんにちわ』と入っていくと、『おいでやす』と店の挨拶が返ってくるのが京都という下りに、なるほど、パリでも、「ボンジュール」と挨拶を客が先にするのが礼儀であると、フランス語講座でならったな、と思いだした。この挨拶をしそこなうと、鼻もひっかけてもらえないことがある、とも習ったなぁ。 たしかに、その意味から言えば、パリと似ているのは京都のほうだ。 そういえば、中京の「分銅屋」という足袋屋で、お友達のお土産に足袋を買おうとしたら、店主いわく「あんさんが、お履きやすのか?」「いいえ、友人へのプレゼントです。その人は、9号サイズです」「ほな、よろしわ」と、足袋を売ってもらえたことがある。 後できいた話であるが、この時「ええ、わたしです」などと答えようものなら、「無理」と、にべもない返事が返ってくるそうである。 妹が大和大路の下駄屋で浴衣用の下駄を買った時も、下駄には鼻緒がついていないのである。「甲の高さや足の形が人それぞれ違いますよって、足に合わせて鼻緒をすげさせてもろてます」との店主の言であった。 京都スタンダードとはこういうものかと、妙に感心したものである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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