485620 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

EYASUKOの草取り日記

EYASUKOの草取り日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

EYASUKO

EYASUKO

Calendar

Favorite Blog

庭が秋になり始めま… pippi2003さん

ばってん☆日記 ばってん☆日記さん
ほにゃちん日和 MIRLINさん
ウエストエンドのぶ… マダム・オルガさん
・… kimi777311さん

Comments

Burnet@ お世話になりました EYASUKO さん 16年間のブログ生活でしたが…
Burnet@ Re:ありがとう!ゆきちゃん、そしてさようなら(09/15) EYASUKO さんも哀しい思いをされていたの…
EYASUKO@ Re[1]:ありがとう!ゆきちゃん、そしてさようなら(09/15) まりえ5182さん、暖かいお言葉をありがと…
まりえ5182@ Re:ありがとう!ゆきちゃん、そしてさようなら(09/15) 思わず涙ぐみました。ゆきちゃんの写真は…
EYASUKO@ Re[1]:祖国への愛に生きて:ムハ「スラヴ叙事詩」(05/15) pippi2003さん お久しぶりです。 アール…

Freepage List

Headline News

2008.06.17
XML
カテゴリ:音楽

わたしは、『遅れてきたハイドシェック・ファン』 である。

ハイドシェックの名を知ったのは、CDや音楽関係の雑誌等ではなく 

 実に一冊のミステリ小説がきっかけだった。

amazon.co.jpの宇神氏の著書「神宿る手」に、このようにコメントした。

「音楽好きにしか描きえない、とにかく面白い音楽ミステリーであり、薀蓄がいっぱい。

作者はどんな方かと、玉木正之氏の巻末の解説を読むとさらに吃驚。

 宇神氏は、愛媛県南予文化会館の職員で

アルフレッド・コルトー最晩年の弟子であるエリック・ハイドシェック氏の

長き沈黙ののちの再デヴューコンサートを宇和島で企画し実現させた方とのこと。

このコンサートは、プライベート録音ながらテイチクから発売(現廃盤)され、

名盤の評判の高い伝説的なものとなった。まさに、事実は小説よりも奇である。」

愛媛県南予文化会館の職員であった宇神幸男氏が

音楽評論家の宇野功芳氏と組んでハイドシェックのリサイタルを企画し

大成功を収めたのは1989年9月のことであった。

演目は、ベートーヴェン「テンペスト」ほか

いわゆる宇和島シリーズの始まりである。

続いて第二回目のリサイタルは1991年5月24日

「悲愴」「月光」「熱情」の名を持つ、いわゆるベートーヴェン三大ソナタの一挙上演

このライヴ録音が、三週連続でヒットチャートの一位となった

このとき、ヘンデル組曲などの「宇和島3」も製作されている。

さらに、1994年、ベートーヴェンの「32の変奏曲」を中心としたリサイタル

これを最後に宇和島シリーズは終わりを告げる

残念なことに、わたしがハイドシェックの名を知ったのは1995年以降

この伝説のリサイタルのCDが手に入るぎりぎりのタイミングだった。

と、いうのは

宇和島シリーズはテイチクレコードのクラシック部門から出ていたのであるが

業績不振に陥った同社が、採算の合わないクラシック部門からの撤退を表明し

宇和島シリーズはその後長く

「伝説のピアニストの伝説のリサイタルの幻のCD」と化してしまったのである。

しかし、この劇的な復活劇はハイドシェックの名をあまねく日本中にとどろかせ

コンサートイマジンが招聘に乗り出し、

ハイドシェックは1997年、1998年、1999年と連続して来日

意欲的なコンサートをこなしていく

しかし、悲劇が彼を襲う

1998年から始まったベートーヴェンのピアノソナタの全曲演奏の試み

その第二期が予定された1999年秋の浜離宮朝日ホール

突然の病がマエストロを襲う

「ピアニスト急病のため、本日の公演は中止」

実は、この前年からハイドシェックは左腕の血行障害に悩んでいたのだという

(後に、心臓血栓症と診断されたという)

この間の事情は、青柳いづみこ著「ピアニストが見たピアニスト」の

ハイドシェックの項に、生々しく描かれている。

実は、このとき、わたしは浜離宮朝日ホールでの公演で

初めてハイドシェックの音に接した「宇和島2」で

思わずCDにスタンディング・オベーションを送りたくなったほど惚れ込んだ

「悲愴」をやっと聴けると勇んで出かけ、キャンセルの憂き目に遭っているのである。

復活なった幻のピアニストは、しかしまたも幻となってしまうのだろうか!

公演がキャンセルとなったことよりも

その現実のほうに、暗澹たる思いを抱いて帰宅したものであった。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.06.17 23:32:24
コメント(12) | コメントを書く
[音楽] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X