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カテゴリ:音楽
今回のハイドシェックのジャパン・ツアーのパンフレットに お弟子さんの鈴木晴美さん(chachatさん)がハイドシェックについて 詳しく解説してくれている。 彼女の解説は、文字通り「謦咳に接した」者にしか書けない、素晴らしい文章である。 パンフレットを入手出来なかった方のため、その一節を引用する。 「彼のレッスンは、その演奏スタイルから非常に感覚的なものなのではないかと 最初想像していたが、予想を裏切るその綿密さとしつこさ。 『それ以下でもそれ以上でもダメ』 どんなに時間がかかろうとも、真実はただ一つ。 ハイドシェックも、レッスンを受けるほうも、まさに真剣勝負である。」 ☆ ☆ ☆ 「いかにも感覚的、即興的に聞こえる彼のスリリングな演奏は 実は計算され熟慮を重ねた上の結果だということを明記しておきたい。 ハイドシェックにとって、楽譜上に書かれた音符や記号たちは 作曲家のメッセージや時代背景そのものであり、 また時代を経て今なお進化を続ける生き物である。 だからこそ、ハイドシェックの音楽は常に新しく、深い。 そして、彼の音色は、ピアノという楽器の枠を越え メッセージそのものとなって聴き手の心を打つのだ。」 ******* ハイドシェックは、実にデヴュー時から すべての演奏会の記録をつけているのだという その様子を、BBさんがYou Tubeに載せてくれている。 あの素晴らしい音色のかげには、このたゆまぬ努力があり その繰り返しの楽曲解析が、かの名演の数々を生み、 それが現在もなお続いているのである。 まだまだ、円熟と言うには早い、あまりにもラディカルなマエストロの 過激、かつ根源的な日常である。 *** おまけ*** You Tube で「エリック・ハイドシェック」を検索したところ なんと、富山で「悲愴」を演奏した映像が投稿されているのを発見 「悲愴」とヘンデルの「アダージョ」が聴けますので、 興味のある方は、ぜひ聴いてみてください。 ところで これとは別に、ハイドシェックの2002年の公演の音源が富山で発見されており 宇野功芳氏が、彼の名を冠したシリーズ「これはUNO」で 取り上げても良いとまで言っている名演なのだそうだが 諸般の事情でお蔵入りになっている。 この件については、中川岳志さんが、そのブログでお書きになっている。 ( わたしの暴言コメントも、載っています、汗 ) これをお蔵入りにさせないために、声を挙げて行きたいものである。
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