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目黒駅西口を出るとすぐ、「行人坂」の急坂を下る 江戸寛永年間(1624)、この付近に巣食う悪人どもを放逐するため 幕府は奥州湯殿山より高僧行人・大海法印を勧請して寺を開き法師は悪者どもを一掃 その後寺には多くの行人たちが周辺に住み修行するようになり 坂の名前も誰言うことなく「行人坂」といわれるようになったとのこと この坂を降りたところにあるのが、「昭和の竜宮城」と呼ばれた 目黒雅叙園である。 現在はモダンなホテル、結婚式場、レストラン、会議室などに生まれ変わっているが この行人坂に沿った部分に昭和の木造建築を残した 「百段階段」という保存建築物がある これは行人坂に沿った斜面に7つの個室を配し その部屋の間をケヤキ板の階段でつないだもの 部屋部屋の間の階段が実際は合計99段であるが いつの日からか「百段階段」と呼び習わされている その各個室がすごい! 昭和12年に建設された際、当時の美術家が粋をこらして描き上げた天井絵や襖絵 中には壁や天井に鏝絵をあしらい、柱そのものにも彫刻を施したものや(漁樵の間) 一室すべてが鏑木清方により描かれた部屋(清方の間) また、建築様式としても、日本建築の粋を集めた技法で作られており 床柱も日本各地の銘木を集めたと言う。 また、昨今はアニメ「千と千尋の神隠し」で 千尋が働くこととなった不思議な建物「湯屋(油屋)」のモデルとなったとのこと 本来はランチとセットで月・金・土・日のみ、そのうえお値段も7350円から という限定公開なのだが この日は某華道家の個展がここで行なわれ 1500円という格安で公開されるということで、早速出かけていった。 入り口でチケットをもいでもらうと、専用エレベーターで3階に上るのだが このエレベーターがまたすごいもので 金属に螺鈿を施した凝ったつくりで現在は韓国の工芸作家さんしか作れないとのこと。 昭和のノスタルジアを味わってきました。
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