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我家に一枚の絵がある 2006年のプラド美術館展の売店で展示されていたもの プラド美術館とは縁も縁もないのだが その顔貌に惹かれるものがあり、たまたま退職直後で少々の余剰金があったので 衝動買いしてしまったシロモノ 作者はパブロ・ピカソ そして、描かれているのは、彼の晩年を見取った妻ジャクリーヌ ピカソはその晩年29歳のジャクリーヌと出会い、愛し合い その死の日までジャクリーヌと暮らした。 その愛情の溢れんばかりの筆致ではないか 正確には、これはリノグラビュールという リノリウムを使った安価な版画であるが かれのミューズとしてのジャクリーヌへの生き生きした思いの伝わってくる佳品である。 彼女は、ピカソの死後、その死の痛手に耐えられず自殺してしまった と、いうのが通説であった。 わたしがこの絵のことを思い出したのは、先週こんなニュースがあったからである。 この事件は、ピカソの最晩年の出来事とされているので ここに出てくる「ピカソの妻」は、ジャクリーヌのことだろう 生涯に膨大な量の作品を描いたピカソは、相続と言う形で その作品のいくつかを親族に遺している その最晩年の妻ジャクリーヌの手元にもかなりの量の作品が残されていた しかし、このコレクションは噂ばかりが先行した幻のコレクションと言われ 2004年になってやっと日本で公開された ジャクリーヌのことを調べたとき、その会場のひとつである川村美術館で この展覧会のカタログが残っていることを知り送っていただいた しかし その収蔵作品は、カタログという平面に写し取られていたせいもあるが 決して満足のいく作品群でなかった。 なにより、遺品と言うにはあまりに、当のジャクリーヌの肖像画がよくなかった 手前味噌であるが 我家に在る、このジャクリーヌの肖像を超えるものがあるように思えなかった。 もし、もしも、であるが この発見された作品群が、本当はジャクリーヌの所有物であったら というミステリーが存在するかも知れない
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