きままに楽しむ

警告）悲しい内容だと思いますので繊細な方は読まずにスルーして下さい。

さっき電話がきた。
長いこと二人目ができなくてやっと妊娠したと昨年報告をもらった友人。
人見知り度が強い私は最初は、ママ友からスタートしたその人を警戒して
知人程度にしか思っていなかった。けど
彼女も私と似たような性格だったらしく、
親しくなるのに時間を要するタイプだった。
彼女が妊娠してから私は、彼女に対して心を開いて話せるようになった。
もう友人だと思える仲の人。

友人は今年の初めから入院していた。
腎不全だと言っていた。
メールで励ましつつ腎不全について色々ネットで調べた。
よく解らなかったけど、赤ちゃんが死産や早産になる可能性もあるらしい。
せっかく待ちに待った赤ちゃんだから、なんとか産まれて欲しい。
そう祈って見守るしかできなかった。
お見舞いも行きたかったけど、負担をかけるのではと考えると行けなかった。

その矢先にさっき、「退院した」と電話がきた。
馬鹿な私はてっきり症状が良くなって退院したものだと思いこんで

「良かったね」なんて言ってしまった。ほんと、己を呪いたくなる。

症状が良くなったのではなく、赤ちゃんを諦めたそうだ。
このままでは母胎が危険だったとの事。
その他にも沢山話を聞いた。
辛いのは彼女なのに頑張って立ち直ろうとしてた。
辛いのは彼女なのに私の方がやられてしまった。
言葉下手な私は「頑張ったね」としか言えなかった。
気の利いた文句が浮かんでこなかった。

ちゃんと出産という形で産んだと聞いた。
名前を付けて火葬しお骨も引き取ったと聞いた。
男の子だったとも。。。
上の子は少しの間だけど弟ができて良かったと言っていた。

彼が産まれてきた事にはちゃんと意味があると思う。
お母さんの病気を教えてくれた。
今回妊娠するまで腎臓が悪いとは気が付かなかったらしい。
最初の子供を妊娠した時は、数値に異常があったにもかかわらず
医者は体質と判断していたそうだ。
今後は腎臓の治療に入るとの事。

ここからは私の独り言

妊娠出産は簡単な事ではないと思っている。

普通に自然妊娠し順風満帆な妊娠期間を経て安産で産んでしまえば
誰でも彼でも妊娠出産が簡単にできるようなイメージを持つかもしれない。
でも現実は違うと思うし、それを身をもって知る人もいる。
妊娠のメカニズムは最近テレビなどで詳しくやるようになってるから
知る人も増えつつあるけど、大抵の人は
自分が妊娠したいと思ったら妊娠できるもんだと思ってるだろう。
御多分に漏れず私もそうだったから。

でも不妊治療をしなければ妊娠しづらいとわかった時、
妊娠するための努力を辛い思いをしながら続けた時に、
妊娠出産は簡単な事ではないと知った。
妊娠する事で女性の身体は沢山のリスクを背負う。

あまり長くごちゃごちゃ書きたくないから簡潔にすれば
赤ちゃんは沢山の試練を乗り越えて誕生する。
途中で星になっちゃう赤ちゃんもいるけど
それでもちゃんとお母さんのお腹に授かった事には意味があると思う。
どんな形であれ、妊娠出産を決意した女性は素晴らしいと思う。

そして身を引き裂かれる程の辛い思いをした友人は
私なんかよりも何十倍も人間として成長したと思う。

子供が生まれ育つという事は奇跡の作業。
なのに、その命を無下に扱い奪う大人がいる事は
耐え難い事であり、絶対許せない事である。

私は、産まれたくても産まれて来れなかった赤ちゃんが
この世には沢山いる事をきちんと認識しながら
子供達に感謝しながら子育てを続けていきたいと思った。