テーマ:今日の出来事(291567)
カテゴリ:食べログ(その他)
先日出張で福井を通り篠山に抜けました、
かつて福井で捕れた鯖に塩を振り、そのまま歩き通しで京都まで運んだ 汐さばが、京都の人たちのご馳走であったそうです。 福井から京都に抜ける道のいくつかは鯖街道などと呼ばれていますね。 福井は今でも鯖の加工品が名物です。 京都とは逆方向になりますが、私も帰り道に福井で鯖を調達・・・ かつて京都の人々の舌を楽しませたという汐さば・・・ さて、「光り物は嫌い」「魚は嫌い」などという個人的な嗜好のの問題は別としても、昨今このような伝統的な日本の食文化は失われつつありますね。 洋食・中華、世界各国の料理が入り込みかつてはご馳走であったものが今はご馳走ではなくなったという人もいます。 果たして本当にそうでしょうか?・・・ 私はむしろ贅沢になれたためではなく日本人の感覚・味覚が鈍くなったためではないかと思っております(もちろん私も含めて・・・) 日本人は本来このようなシンプルで素材の味そのものの味を生かした料理を好みます。 しかし昨今、素材の原型をとどめないまでに加工され濃いソースを絡めた洋食、 過度に調味料を使い、人工的な調味料を多用する中華、 これらの味に慣れてしまった日本人は、素材そのものの味を感じることができなくなってしまったのではないかと。。。 これは福井の伝統料理の一つ「へしこ」です、 鯖のへしこが有名ですが、これは鯖に塩を振り糠に漬け込んだ食品でとってもしょっぱい・・・ しかし塩辛さの中は鯖の旨み、魚の旨みが凝縮されております。 北海道のさんまの糠漬けはこの福井のへしこが北前船に乗って北海道に伝わったのが始まりだとも言われております。 へしこはいわゆる酒飲みのつまみで、好みの出るところではあります、 しかしそれ以前に今の日本人はこの塩辛さの中にある鯖の旨みすら感じることができなくなってしまったのではないでしょうか? 既にだいぶ昔のお話ですが、 ある漬物メーカーが、日本の伝統的な漬物の味に戻そうと人工着色料と化学調味料の使用をやめ、伝統的な製法に戻したら、売り上げが激減したそうです、 消費者は自然に萎びさせ、米糠によって色付いたたくあんよりも、人工的に萎びさせ、着色料と化学調味料で味付けしたたくあんの方を選んだのですね。 こと「旨み」ということに関しては日本人は世界に類を見ないほど鈍感です。 かつて日本人は「旨み」に関してとても鋭い感性を持っていました、 肉類の持つイノシン酸の旨みだけでなく、昆布の持つグルタミン酸、干し椎茸などが持つグアニル酸、複数の旨味成分をそれに適した形で利用してきました、 それが日本の伝統的な和食。。。(料亭のお料理だけでなく家庭料理でもそうです) 日本人の味覚がおかしくなった原因の一つには化学調味料の登場が挙げられます、 特に昆布の持つ旨味成分グルタミン酸に近い味を持つ人口調味料のグルタミン酸ナトリウムを「旨味」と感じこれを多用したのですね。 この化学調味料の浸透により日本人の味覚はどんどんおかしくなっていきます。 もはや昆布の旨みも、化学調味料の旨みも区別がつかなくなってしまったのが今の日本人。。。 伝統を守ることも大切だが、味は時代と共に変わるもの、時代に合わせて変わっていくことが大切であるという人もいますね。 さて、素材そのものの味を味わうことを忘れ、人工的な味と自然の味の区別もつかなくなることが本当に食文化の「発展」でしょうか? 日本の風土に根付き長く伝わってきた風土の食を捨て、見た目に煌びやかな洋食に偏っていくことが日本の食文化に良い影響を与えるのでしょうか? とはいえそれも既に手遅れかもしれませんね・・・ せめてもの抵抗として・・・ 我が家では「味の素」というものがありません、 必要ないのですね、和食のだしは「昆布」と「鰹節」でとるのが普通なんですよ。 「味の素」を入れるのが普通ではないのです、 これに慣れるとね、味の素で味付けした味噌汁なんて不味くて飲めませんよ・・・ 伝統を切り捨てることから食文化は発展しません、伝統を守り昇華させることで初めて食文化は発展するものであると思います。 今日は寂れつつある地方食のお話・・・ 廃れゆく地方食のは日本人が洋食の美味に慣れたためではなく、日本人の味覚が衰えたからと考える方が妥当なようです。。。 は~い いつものように異論反論受け付けますよ~ 最後は光君・・・ 頭隠してなんとやら・・・ 潜るならちゃんと潜れば良いのにね~ それじゃあ寒いでしょうが・・・ ではまた・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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