カテゴリ:新潟観光日記(イベント編)
まただいぶ遅れた掲載になりましたが、
賽ノ神に行ってまいりました、 賽ノ神というのはお正月に使った注連飾りや門松などの松飾を積み上げて焼き、歳神様を帰そうというお祭りです、松の内の終わりにこの祭りが行われこれ以降はケの日、ハレの日はここで終わり。 という行事です、 以前この行事を記事にしたら・・・ 「あ~どんど焼き」というコメントがいくつか入りました、 どんど焼き?、焼くのは松飾でそんな変なものは焼かないけれど・・・ こちらでは「賽ノ神」と言いますが実はこの行事、地域によっていくつも呼び名があるのですね。 関東のブロ友さんに馴染のあるのは「どんど焼き」 多いのはこの「どんど」に類似した「とんど」「とうど」という類のもの、地域によってこれに「焼き」がついたり「祭り」がついたり「様」がついたりします。 他に広く普及しているのがこれの原型となった宮中儀式「毬杖(ぎちょう)」が変化した「左義長(さぎちょう)」、「さぎっちょ」なんていうのもこれの変形でしょうね。 この儀式は民間宗教の道祖神を祀ったものであることから「道祖神祭り」などというところもありますね、 まあでもこれは新潟は県央地区燕市で行われたものなので、地元の呼び名である「賽ノ神」です、 これもいろいろと変化していて「賽ノ神」「塞ノ神」「歳ノ神」などさまざまな字があてられますね。 まあ共通しているのは道祖神を祀った祭りと歳神様にまつわるものが習合して今のような形式になったということ・・・ 「どんど焼き」というのはこの時、焼く竹が爆ぜる音を表現したものであるといわれています。 「左義長」というのは昔の宮中行事「毬杖(毬を棒で叩いて遊ぶホッケーのようなゲームです)」の棒を3本まとめて毬と一緒に焼いて厄払いしたという文献上賽ノ神の原型であると思われている宮中の儀式の名前が変化したものですね「三毬杖」⇒「左義長」と変化したといわれています。 では「賽ノ神」は?、 これは道祖神の一つの側面を表していますね、道祖神は神道、仏教の神々と習合しさまざまな側面を持っています「五穀豊穣」「子孫繁栄」などなど・・・ 「道祖神」は村や町の入り口にあることが多いですが、なんでこんな村外れにあるのか。。。 それは道祖神が道切の神の側面も持ち合わせているからなんですね、 道は目的があって作られるもので、果てしなくどこまでも延ばしたり、途中で切ってしまったりしてはいけないものなんですね、 もしもそのような道があるとすれば・・・ それはこの世とあの世をつなぐ黄泉の道、イザナギが死んだ妻から逃げるために塞いだ黄泉の道、この時道に置いた道切の大岩が道祖神の原型なんですね。 道は交易、流通を生み、生活を豊かにする反面、野盗を招き入れ、疫病を流行らせ、戦を呼び込む、 この災厄を断ち切る神が道祖神、道をさえぎる、塞ぐ神、さえぎりの神、故に塞ノ神。。。 道祖神が街の外れにあるのはそこから先に災厄を通さないためなんですね。 この賽ノ神の火は道切の呪術の名残という側面も残しています、 そして歳神様は先祖霊の側面も持っていて、それは黄泉の国からやってきます、お迎えした歳神様を黄泉の国に帰し、再びこの黄泉への道、黄泉路を塞ぐ儀式という側面も持っているのですね。 なので「賽ノ神」・・・ さて・・・ この賽ノ神の火には様々なご利益があると信じられています、 この火で書き初めの紙を燃やすと字が上手くなるなどとも言われていますし、他にも燃やすものによって「おねしょが治る」なんてのもありますね、 誰かさんの頻尿もこれで治ったりしてね(笑) こちらではこの賽ノ神の火でスルメを焼くという風習があります。 今年はどういうわけかみなさんせっかちで・・・ ずいぶんと早くからスルメを焼き始めましたね、本当はこんな状態からスルメを焼き始めたら焼けなし危ない。。。 炎が強すぎるんですね、熱くて近づけないし、倒れたら危ない、焼くのはこれが倒れて炎が落ち着いてからのほうが焼きやすいのですが・・・ これでもまだ早いんですけれど、みんなもう焼いてしまっているので・・・ 仕方がないもう焼くか。。。 この炎で焼いたスルメを食うと1年間無病息災、病気をしないといわれています う~ん、病気を防いで頻尿も治す(おねしょは治るらしいですが頻尿が治るかどうかは知らない、笑) 素晴らしい神様ですね。 ということで今日は賽ノ神のお話・・・ ではまた・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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