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カテゴリ:自然
生まれてはじめて、本当の「震え」というものを経験しました。
昨日の夜、トイレに入ろうとした途端、全身が小刻みに震え出しました。 数日前から風邪を引いていたので、 ああ、熱が上がって寒気がしてるのかな? 程度に最初は思ったのです。 ところが、トイレの中で震えが激しくなり、 体に震度というものがもしあるとするなら、震度5ぐらい に揺れ出したのです。 「これは普通じゃないぞ」と思っていると、さらに震度が高まり まるで、ガス欠の車が止まる寸前のように、ガックン、ガックンと 大揺れし出したのです。 ここまで来ると、さすがに恐れと不安が襲ってきます。 本能的に、「まずい」、という感じがしました。 面白いことに、 頭のほうでは、「どうしたらいい?」と必死に考えているのですが、 心のほうは、「もう仕方ない、身体に任せるしかないんじゃないの」 と開き直った感じで構えているのがわかります。 とりあえず、こういう時にできることといえば、 布団にくるまり、身を丸めてじっとしているしかないんですね。 そうしながらも、ものすごい勢いの震えは止まりません。 歯はガタガタいうし、ちょっと収まったかと思うと、また 激しいのがやってくるのです。 必死にその震えに耐えていたのですが、しばらくすると ある瞬間に、その我慢を手放すような感覚がやってきました。 そう、ふいにその感覚がやってきたのです。 すると、不思議なことに身体は相変わらずものすごい勢いで 震えているのに、心はさっきより少し落ち着いています。 さっきの頭と心のうちで、どうやら頭が考えるのをあきらめた ようです。 30分ぐらいに感じられたその震えも身体が高熱に達すると ようやく収まりました。 まるで台風一過のあとの朝のような感じで、静かです。 熱のためボーっとした意識の中で、 私は、自分の身体の中にある、とてつもないエネルギーを 感じていたのでした。 身体の中には自分も知らない世界というか自然が広がっていて、 わかろうとすることをあきらめるぐらい、果てしないからこそ、 それに身を任せることができるのかもしれません。 そう思ったら、なんだか気が楽になった感じがしたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年02月22日 22時08分29秒
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