時代劇に夢中
お父さんもお前たちと同じように、子供のころはテレビの影響をよく受けていた。ゴレンジャーなどの戦隊シリーズや仮面ライダーなどをみて友達とよくごっこ遊びをしていたものだ。 ちなみに戦隊シリーズでは常にリーダー格のレッドの取り合いだった。 さて、お父さんが子供のころに同じようにはまっていたものがある。それが時代劇だ。お父さんのおじいちゃん(お前たちのひいおじいちゃん)が大好きで、よく一緒に見ていた。 お父さんは子供のころ、週末になるたびにおじいちゃんの家に一人で泊まりに行っていた。バスで行くこともあれば歩いていくこともあった。とにかく土曜日に学校が終わると宿題を済ませて、すぐにおじいちゃんの家に向かっていた。 その当時大好きだった時代劇は、「暴れん坊将軍」「大江戸捜査網」「桃太郎侍」「銭形平次」「伝七捕物帳」と幅広かった。なぜか「水戸黄門」はあまり見ていなかった気がする。 特にチャンバラ(殺陣)シーンが大好きで、庭にあった園芸用の竹をもっては一人で見えない悪者と戦っていた。最高に楽しかった。 しかしながら残念なことに、戦隊シリーズと違って友達とごっこ遊びができなかった。なぜなら幼稚園児で時代劇を見ている子供などほとんどいなかったからだ。仕方がないので時代劇遊びはもっぱらお父さんの一人遊びになっていた。 お父さんは小学校5年生から剣道を習い始めたが、これはまさに時代劇の影響で「自分は絶対強い剣士だ」と勝手に思い込んでいた。実際の剣道はそんなに甘いものでもなく、一人で複数を相手に戦えるものではなかったが。 今、新しい時代劇がテレビで放映されることはほとんどなくなってしまった。基本的にやっているのは再放送ばかりだ。新たな時代劇ができないものかと思うことがある。 時代劇の決め台詞やナレーションは今でも子供に受けないだろうかと勝手に思っている。まあ、お前たちも時代劇どころか大河ドラマも見ないのだから、あまり視聴率が取れないのだろうな。誰か面白い時代劇を考えてくれないものかと時々思う。