日本での年末
お父さんはおそらく5年ぶりに正月を日本で迎える。本当に久しぶりだ。例年1月にベトナム工場の給与改定をしなくてはならず、650人前後の給与を確認するのにはそれなりに時間がかかるので、毎年年末をベトナムで過ごしてきた。コロナがなかったら今年もベトナムで過ごしていたのではないかと思う。 来年1月の給与改定は久しぶりに別の上司がやることになったので、お父さんは本当に久しぶりに日本で年末を過ごしている。 それにしても日本の年末は忙しい。ベトナムは旧正月で祝うので、12月末は特にすることがない。正月準備などは1月に入ってからだ。そのころになると給与改定だけでなく、日本と同様に年末のあいさつ回りや、会社内での正月準備などかなり忙しくはなる。だが会社で実施する上に、ベトナム工場は間接人員がそれなりにいるので、お父さんの直接的な仕事は少ない。 大掃除にしても、計画を承認すれば、あとは従業員が動いてくれる。住んでいる部屋も自分の部屋だけなので大掃除もあっという間に終わってしまう。とても簡単だ。 ところが日本にいると、会社は休暇前の生産を間に合わさなければならないし、あいさつ回りはあるし、カレンダーの配布やお歳暮の発送、年賀状の準備などとても忙しい。ベトナムの様に間接人員がたくさんいるわけではないので、事務所のメンバーだけでなくお父さんもやることが多い。 困ったことに、あまりに久しぶりの日本での年末であるために、必要事項の細かいことを覚えていない。何かあるたびに「去年はどうしたのか」「例年どうしていたのか」と尋ねて確認ばかりしていた。年賀状の作成も本当にギリギリまで自宅でやっていた。 お母さんも今年はお父さんがいるので、お父さんにやらせようと例年よりのんびりしていた。 自宅は徐々に掃除をしていたが、結局お父さんが休暇に入るまで床掃除以外の大きな掃除をすることは無かった。水回りを息子にやらせてぐらいだろうか。 さらにクリスマスあたりから雪が積もったので、外での作業が滞ってしまったのもかなりつらかった。ベトナムでは雪が降ることがないので、やはり東北は大変だと感じる。朝から雪かきで始まると、体が疲れてしまうのだ。座ってしまうと次の仕事に移るまでに結構時間がかかってしまう。 まあ正月を迎えてしまえば、あとはゆっくりできる。ベトナムでは1月から忙しくなるので、前倒しで忙しさが来たと思って頑張った。すべて完璧にやり終えたとは言わないが、何とか正月準備はできたと思う。来年も良い年であるよう願って、最後の一日を過ごそうと思う。