出張と来客
お父さんは糖尿病である。それほどひどい状態ではないが、これからずっと糖尿病と付き合っていかなくてはならない。糖尿病で一番大事なのは、体重管理と食事管理である。体重が増えた時には必ず数値も悪くなる。 そんなわけで、運動と食事制限をしつつ健康管理をしなければならないのだが、昨年末からずっとそれができなくて困っている。 理由は出張と来客だ。ほぼ毎週のように出張と来客があり、日中だけではなく夕食を一緒に食べる、いわゆる会食が続いている。こちらが客の立場であっても、相手が客の立場であっても会食となれば、それなりの食事を出すお店に行かなくてはならない。 ちょっと定食を食べて終わることなどできないのだ。 昨年9月末に帰国してから、1月の末まで順調に体重は増えている。ジムに通って運動はしているのだが、外食が続けばどうしても体重は増えてしまう。毎月血液検査をするたびに主治医から怒られている。 お父さんの糖尿病の主治医は、たしなめるとかいうレベルではなく本当に怒るのだ。口調もかなりキツイ。50歳を超えて怒られるのはお父さんとしても傷つくので避けたいのだが、今のところ毎月怒られている。 2月も毎週のように出張と来客が続いている。今の予定だと3月も同じ状況が続くことになっている。国がコロナの危険度を下げて行っているので、この3年間動けなかった人たちが、お父さんの会社を含めて一気に動き出しているのが原因だ。 さらにお父さんが3月にベトナムへ行くことになったので、それまでに打ち合わせをしておかなければならない案件が目白押しになっている。あと一か月の間に出張だけで3件予定されている。長野、東京、埼玉などである。どれも宿泊込みで、相手と会食が予想されるモノばかりだ。来客も会食付きのものが最低でも2件入っている。 ベトナムに行くまであと2回病院で血液検査をする予定であるが、この日程をこなしている限り、数値が大きく改善することは無いだろう。 主治医からは、「早くベトナムへ行け」とまで言われている状態だ。 お父さんも体の事を考えると、早くベトナムへ行って、ゆっくり確実に節制した生活を送りたいと最近は思うようになっている。