水不足
先週まで、ベトナムにあるお父さんのいる工場の周辺は水不足だった。工場のある地域はダムに近く、供給される電気は水力発電所からのモノなのだが、ダムの水がかなり減ってしまったことで、営業時間の短縮などを求められるほどの水不足になっているようだ。 今のところは、電気局への嘆願が通っていて、営業を続けているが、いつ強制的に電気を切られるかわからない状態だ。 5月といえばとっくに雨期に入っているのにどうして雨が降らないのだろうと思っていたら、突然のようにスコールが来るようになった。昨夜で4日連続で夕方から夜にかけてスコールが発生している。 ダムを見に行っていないので、どれぐらい減っていて、スコールでどれぐらい増えたのかはわからない。しかし今週は電気使用削減の通知が来ないので、少しは回復しているのだろう。 さらに言うと、スコールが始まったので、今後も雨は降ると考えているのかもしれない。地域によっては、飲み水も不足している(断水)と聞いていたので、少し安心しているのだが、今後どうなるかはわからない。 そもそもスコールというモノの発生原因がよくわからない。海上で発生する積乱雲がスコールをもたらすのは理解できるのだが、お父さんの会社があるのは内陸だ。どうやって積乱雲が発生してあれほどの雨が降るのか、その雨の元になった水分はどこから来たのかいつも不思議に思っている。 激しいスコールの時は、屋根にぶつかる雨音で会話が聞こえないくらいになる。帰宅時間に重なると、従業員がバイクで帰るのが心配になる程である。そんな大量の雨の元が一体どこにあるのかと不思議に思うのは当たり前だと思うのだがどうだろうか。 基本的に日中の気温が高いほどスコールも激しくなる傾向があるのだが、例外は多々あるので、日中暑くないからと言って油断はできない。逆にかなり暑いのにスコールにならない時もある。気象条件というのは単純ではないのがよくわかる。 ちなみにこれからの時期、スコールは日中の気温を下げてくれる恵みの雨でもある。植物も暑いだけだと育ちが悪いらしい。日中大量の日光を浴び、夕方スコールで水分を補給し、夜間少し涼しくなると植物の成長が一気に加速するようだ。 これからの時期、庭木、特にヤシの木がぐんぐん成長する姿を見られる。植物の生命力を強く感じる季節だ。代わりに動物は暑さで日中動けなくなる。人間も犬も動物は日陰でじっとしていて動かない。まあ人間は夜になると意味なくバイクで涼を求めて走り回ったりしているが。 一つ困るのは、湿度が100%に近くなるので洗濯物の乾きが猛烈に悪くなることだ。朝干したというのに、夕方になっても乾かないということもしばしばある。日光が燦燦と輝いている中に干しているのにである。日本と感覚が違いすぐぎてびっくりする。 ちなみにこの湿度に慣れているはずのベトナム人が、日本に来ると蒸し暑いと嘆いている。以前は不思議だったが今は理由がわかる。彼らは日中外に出ないことが原因だ。日本だと外出をしないほど日差しが強くないので、外に出て蒸し暑さを感じているのだ。 水不足の話からだいぶ離れてしまったが、安心して電気が使えるようになるまで、スコールには頑張ってもらいたい。