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2024.10.22
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カテゴリ:エッセイ

 先日うな重を食べた話を書いた。そう、食べたのはうな重でありうな丼ではない。鰻屋には通常うな重とうな丼があり、うな丼のほうがやや安いのがふつうである。またうな重には肝吸い以外にも1から2品茶碗蒸しなどが付きお膳に乗って出てくるものもある。うな丼はせいぜい肝吸いが付くぐらい、あとはおしんこがちょこっとというのが限界だろう。最近は肝吸いも有料になっている店も多く、うな丼とお新香というパターンも多い。

 

 ただ基本的にはうな重とうな丼の違いは器の違いだけである。陶器のどんぶりであるうな丼に対して、漆器で出てくるうな重のほうが高級そうに見えるので、うな重のほうが値段が高いというのがお父さんが聞いた通説である。

 

 どんぶりと重(じゅう)が混在している料理というのはウナギ以外にもある。かつ丼とかつ重、天丼と天重などである。不思議なことに親子丼はあっても親子重というのは見たことがないので、親子丼は重にするには安いイメージがあるのだろうか。

 そう考えると重が存在するというのはそれなりに高級と客が認めている食材なのかもしれない。だからどんぶりに入っているそばやうどんなどがお重に入って出てくることもないのだろうか。

 

 そばで思い出したが、もりそばとざるそばも区別が難しい食べ物である。通説では盛りそばとざるそばの違いは海苔があるかないかだという。もりそばには海苔がなく、ざるそばには海苔が乗っている。それだけで値段が50円から100円ほど異なる。

 ちなみにお父さんが行ったことのある蕎麦屋はほとんどがざるそばと言いながらせいろにそばがのせてある。世の中にはこだわってせいろそばということもあるようだが、内容はざるそばと変わらない。ただせいろそばというと高級感がある気がするのはお父さんだけだろうか。

 

 そういえば同じような食材であるうどんには、もりうどんというのが存在しない。ざるうどんはあるのにもりうどんがないのはなぜだろうか。うどんはもりうどんに格下げされたくないという強いうどん屋の思いがあるのかもしれない。まあうどんは基本的に温かい状態で食べることのほうが多いので、もりうどんがないのだろう。代わりに釜揚げうどんという温かく提供されるのに常温のつゆにつけて食べる方法が存在する。

 

 詳しく調べていないので、上に書いたことはすべて想像の範疇であるが、詳しく調べてもおそらく諸説ありという結果になるのではないだろうか。






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最終更新日  2024.10.22 00:10:14
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